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INTERVIEW

Japanese

04 Limited Sazabys

2015年04月号掲載

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Member:GEN (Ba/Vo) HIROKAZ (Gt) RYU-TA (Gt/Cho) KOUHEI (Dr/Cho)

Interviewer:山口 智男

この1、2年、メロディック・パンク・シーンでめきめきと頭角を現しながら、パンク・ファンに止まらないリスナーにもアピールしてきた名古屋の4人組、04 Limited Sazabys。彼らが結成から7年、ついにリリースする1stフル・アルバム『CAVU』は、ポップな魅力を打ち出したシングル『YON』からは想像できないほどアグレッシヴな作風が、今一度、彼らがどういうバンドなのかを印象づける快作となった。しかし、タイトルで謳っているように"視界良好"と言えるところまで辿りつくには乗り越えなきゃいけない産みの苦しみがあったようだ。

-『CAVU』(=Ceiling and Visibility Unlimited=限りなく視界良好)というタイトルから考えても相当の自信作なんじゃないでしょうか?

GEN:毎回、自信作なんですけど、今回、メジャー・デビューでもあり、1stフル・アルバムでもあるということで、改めてデビューするみたいな気持ちもあったので縁起のよさそうなタイトルにしてみました。

-オリコンのインディーズ・チャートで1位になった『monolith』ぐらいから吹き始めた追い風を受けて、さらに加速していったバンドの勢いが感じることができるアルバムになっているところがよかったです。ただ、ちょっとびっくりしたのが思っていた以上に攻めの姿勢が感じられるアルバムになっていたところでした。

GEN:そうですね。そのスタンスもぜひ感じて欲しいですね。メジャー・デビューってなると、"バンドが遠くなっちゃう、寂しい、しょんぼり"ってなる昔からのファンもいるかもしれないけど、これを聴いたらみんなね、納得というか。

KOUHEI:フォーリミ変わってねえって。

GEN:むしろ今までより勢いがあるんじゃねえのって。

-そこは意識したところではあるんですか?

GEN:そこはやっぱり。

HIROKAZ:バラードを作るっていうのも、なんかね。

-そうそう。バラードやスロー・テンポでじっくり聴かせる曲が入っていなかったところもよかったです。

KOUHEI:入れようとはしたんですよ。1曲、ヴォーカルとアコースティック・ギターだけっていう曲を。それはメジャーだからってことではなくて、フル・アルバムとして最後に入れたら面白いかなって思ったんですけど、できなかった(笑)。

HIROKAZ:できなかったというか、他の曲と色が合わなかった。

KOUHEI:まだ、そのタイミングじゃなかったのかな。

GEN:それよりもフル・アルバムとしては1枚目なので、バンド始めたてみたいな初期衝動を出したかったんですよ。2ビートの曲はインディーズのころ、散々やってきたから、そういう要素は段々減っていくんだろうってみんなも思ってたと思うんですけど、それも僕たちの武器のひとつなので、ここに来て、がんがん使うっていう(笑)。

HIROKAZ:『YON』(昨年9月リリースのシングル)はその要素を抑えた分、聴きやすかったからね。

GEN:ポップなアプローチだった『YON』は開けた明るい感じだったけど、今回はそれとは対極にある影の部分や衝動が表れた曲が多いですね。

-曲はいつごろから作り始めたんですか?

HIROKAZ:夏ぐらい?

GEN:うん。『YON』と並行して作ってたんですけど、いっぱいボツになりましたね。

-いっぱいボツになるぐらい曲はたくさんできたわけですね?

KOUHEI:全然できなかったです(笑)。

GEN:大変でした。『YON』でまた新しい僕らも見せることができて、前向きなマインドになっていたんですけど、そこからまた新しいものをどうやって見せようって、みんな悩んで、かなり迷走もしましたね。

-曲はGENさんが作っているんでしたっけ?

GEN:メロディと歌詞は完全に僕なんですけど、今回、僕が難産だったので、メンバーがリズムとコードを決めて、こういう曲を作ろうと提案したものに対して、僕がメロをつけたものもあります。もちろん、僕がメロを持っていって、そこから作っていった曲もありますけど。

KOUHEI:メロが完全に決まらないままレコーディングすることもあったんですよ。基本的にはメロありきで曲を作りたいんです。でも、メロがない(笑)。だから、僕たちはとりあえずオケだけでもかっこいいことをやっておかないと、ゴールが見えない。とりあえずはここからここまで展開を考えておけば形になる。"あとはメロ、頼んだぞ"で、メロが出てきて、"そのメロだったらここはこう変えよう"とか、"残そう"とか、"転調しよう"とか最終的に組み立てていきました。

-じゃあ、作りながら焦りみたいなものも感じていたんじゃないですか?

KOUHEI:焦りまくりですよ(笑)。レコーディングは決まってるけど、曲がねえじゃんって(笑)。

GEN:でも、僕ら毎回、焦ってますね。

KOUHEI:毎回、本当にギリギリですよ。

GEN:ライヴやりすぎなんですよ(笑)。ライヴやってるときは作れないよね。

KOUHEI:でも、ライヴやってないと、逆に作れないと思うよ。感覚がなくなっちゃうから正解がわからなくなる。ライヴやりながら、"今のプレイ、なんかかっこよかったけど、あれっぽいことできないかな"って。

HIROKAZ:ライヴやってると、そういう刺激があることはあるよね。

KOUHEI:でも、まぁ、オケから作るってやり方は前からやってたんですけど、今回、それがさらに進化した感はあります。