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INTERVIEW

Overseas

THE ORWELLS

2014年07月号掲載

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Member:Mario Cuomo (Vo)

Interviewer:山口 智男

-今年1月、ARCTIC MONKEYSのUSツアーでサポートを務めたことは、みなさんにとってどんな経験になりましたか?

たくさんのオーディエンスの前で演奏するという経験は素晴らしかったよ。今まで、あんなに大きな会場で演奏したことがなかったから、毎晩、1000とか2000人とかの規模の観客の前で演奏するって体験は初めてだった。どうやって、それだけのオーディエンスを盛り上げるのかという意味では、僕たちにはいい経験だったと思う。すごく学べたよ。

-結成からわずか4年で成功を掴もうとしているけど、どんな気持ちですか?

バンドを始めた時も、今もそうなんだけど、ずっと支持してくれる熱心なファンがつくようなバンドになりたいんだ。何があってもついてきてくれるようなファンが今の僕たちにいることが最大の喜びだよ。サポートしてくれる人たちは大事だからね。

-メジャー第1弾アルバムとなる『Disgraceland』はどんな作品になりましたか?

 

このアルバムは自分たちが育った郊外のヴァイブをうまく表せていると思う。もちろん架空の内容も含まれているよ。フィクションと現実を混ぜ合わせた作品になっているんだ。まだまだ成長しないといけないと思うけど、このアルバムを作ったことで、バンドとして成長できたんだ。いろいろ勉強になったし、次のアルバムのことも考えられた。良い点も悪い点も、次のアルバムに繋げていける。満足できるような経験をすることができたよ。

-Chris Cody、Jim Abbiss、Dave Sitekといったプロフェッショナルなプロデューサーとのレコーディングからどんなことを学びましたか?

まず、素晴らしい人たちと仕事ができて良かったと思う。それと同時に、どんな人と馬が合うのか、どんな仕事の体制が1番合っているかもわかった。それぞれレコーディングのやり方が違ったから、このバンドに合っている方法を選ぶことがこの先できるようになるから、その部分は貴重な体験をさせてもらったと思うよ。

-『Disgraceland』というタイトルと一軒家の写真を使ったアートワークにはどんな意味や想いが込められているんですか?

戦後に建てられた、典型的な郊外の家でいろいろ象徴しようと考えたんだ。僕たちがいる郊外をすごく表していると思うし、その生活ぶりが見てわかる感じがする。タイトルは郊外をちょっとバカにしているんだ。郊外に住むことがアメリカ人の夢だったりステータスだったりするけど、実際はそうじゃないってことを表したかった。完璧な環境だと思っていても、大人になるとそれがまったく違う意味を持つってことを言いたかったんだ。

-ジャケットの写真を撮ったのはMattのお兄さんのEddieですよね。EddieはTHE ORWELLSのミュージック・ビデオの大半を監督していますが、バンドにとってどんな存在ですか? ノスタルジックな作風を持った彼の作品についてはどんなふうに?

Eddieは仕事をしやすい人で、いい奴なんだ。僕たちのことも、僕たちが何をしたいかもわかってくれている。センスもいいし、あのノスタルジアは僕たちのサウンドとうまくマッチしていると思う。彼の作風はアルバムの雰囲気を語っているよ。同じ郊外というか、近所で育ったから、僕たちの歌が理解できるんだね。

-歌詞を書くにあたっては自分たちの日常から題材を見つけているようですが、「Blood Bubbles」の歌詞はかなりショッキングですよね?

 

これはフィクションで、"ロミオとジュリエット"的な設定でめちゃくちゃな関係を歌っている。個人的な経験ではないけど、アートってすべて自伝じゃなくてもいいと思う。ホラー映画とかスリラーも別に起こったことじゃないし。Quentin Tarantinoだって日本人じゃないけど、侍を題材にした映画を作っただろ?("Kill Bill"のことか?) 僕たちもフィクションやファンタジーを元に曲を作ったりするんだ。自分が興味を持っていることを歌にしたりするのもありだよね!

-さて、8月にはSUMMER SONIC出演という形で早くも初来日が実現しますが、日本という国にはどんな印象が?

初めてだから何もわからないけど、日本の映画を見て、知らず知らずに日本の文化に触れているかもしれないよね。早く体験してみたいし、何か得られればいいよね。

-最後に初来日の意気込みと日本の読者に伝えたいことを、ぜひ聞かせてください。日本で会えるのを楽しみにしています。

僕たちを観にきてほしい。僕たちの音楽を聴いて、好きになるかもしれないし、もしかしたら嫌いになるかもしれない。でも、まずは耳に入れてくれたら嬉しいよ。僕たちもみんなと会うのを楽しみにしているから、顔を見せにきてほしいよ。