Dr.DOWNER

INTERVIEW

Japanese

Dr.DOWNER

2013年07月号掲載

Dr.DOWNER

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Member：猪股ヨウスケ（Vo/Gt）　小石トモアキ（Dr）

Interviewer：石角友香

－猪股ワードとしては「続いていく日々」「ゼンモンドー」、曲のタイトルにもなっている「まちぼうけ」とか。

猪股：そうですね。しかもフィクションの歌詞みたいには書けないし。チャットモンチーの歌詞は秀逸だなと思ってて。ストーリー性があるじゃないですか？ああいうのは俺はできないから、自分がいちばん得意な方法を考えて。ま、日記みたいな感じなんですよ、言ってしまえば。日記だったら自分しかできないし、いちばんいいんじゃないのかなぁと思って、そういうふうに書いてますね。

－しかも「ライジング」はあの“ミックスしたのか？”と思わせるような音塊のインパクトがすごくて。

猪股：全部同じ部屋で録ってたから。今となってはやりすぎたなって思ってるんですけど、今聴くとめっちゃヘボいですけどね。ヘボくね？

小石：聴け……ないです（笑）。怖くて聴けないです。

－でも作ってるときはあの渾然一体感を出したかった？

猪股：そう。なんか後藤さんが関わる１枚目だから“後藤さん関わって、いきなり変わっちゃったじゃん”みたいに思われたくなくて。

－ははは。

猪股：当時のバンドの状況をガッツリ出すにはあの方法がいちばんだと思いました、って感じだったんです。

－ところで後藤さんとの出会いはどういうきっかけで？

小石：俺と星野の大学のサークルのたまたまOBだったんです。

猪股：俺は小石とかの行ってた大学に行ってなくて、練習してるスタジオがアジカンとずっと同じだったっていうのと、潔さんが別でやってたバンドともしょっちゅう対バンしたりして、顔見知りではあって、後藤さんとは。だから10年以上前からの付き合いみたいな感じですね。ただ当時は飲みに行くとか、仲いいとかではなかったんですけど。

－地元繋がりなんですね。

猪股：そうですね。自分が前にやってたバンドで、アジカンが横浜のちっちゃいライヴハウスでやってた頃に誘ってもらったりとか。けど、深く関わるようになったのは一緒に音源を作り出してからですね。夜中にいきなり電話かかってきて（笑）、“飲みに行くぞ”って（笑）。

－“どうしちゃったんだろう？”と（笑）？

猪股：“猪股何してんの？飲み行こうぜ”って。後藤さんはたぶんあんまりないことなんじゃないかな。

－大体、面と向かって“いいバンドだな”とか言わなそうだし。

猪股：まぁ、言わないよね？

小石：うん。

猪股：でもレコーディングのときはガッツリくるんですよ。いるだけじゃなくて。

小石：長い時間、レコーディングのとき、一緒にいるんですけど、あの人がノるかノらないかで決まりますね。

猪股：ははは。

小石：ミスったとか上手くできたとかあんまり関係ないらしくて、“今のはいいね”とか“今、サビ踊れねぇよ、小石”みたいな。そういう感じでガッツリきます（笑）。

－さて、今回の『幻想のマボロシ』は曲調もサウンド・プロダクションも整理されて、まとまりましたね。

猪股：そうですね。

－それは前作をリリースした後に思うところが多かったから？

猪股：ありましたね。1発目は勢いでバーっとやったから、2回それやっちゃダメだろうっていう。で、次どうしようか？って、曲を大量に作って。前みたいな曲は全部ボツにしていったんですよ。で、残った曲がこの10曲でこういうアルバムになった感じですね。