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INTERVIEW

Japanese

シシド・カフカ

2013年02月号掲載

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-まずヴォーカリストとして、というスタイルで活動を始めたのはとてもいいことだったんですね。

ある意味そうですね。大島さんっていう影響を与えてくれるドラマーに出会えたのもでかいですし。……歌を歌うということを先に考えたからこそ、ドラムとヴォーカルというものを並走させられている気がしますね。

-“ドラム・ヴォーカルやってみない?”って言われたときはすんなり受け入れられましたか?

最初はいやいやでしたね(笑)。ドラムを叩きながらコーラス取るだけでもゼーハーなのにメインなんて取れないですよー……なんて話してたんですけど。でも、メインで歌ったことがないからやってみようかなって、まず3ヶ月後にライヴを決めて“それまでに叩きながら歌えるようになる!”ってリミットを作ったんですよね。それで習得してステージに立って、バーン! て音出して歌ったときに、すっごくしっくりきてしまったんですよね。納得というか。それはステージの外で見ていた2人も感じていたことだし、うちのチーム全員がしっくりきたんですよ。それで、これを詰めていこう、これを形にしていこうっていう風になったっていうか。

-先ほどおっしゃっていた“ドラムは武器”ということに繋がりますね。それにプラスして、お2人が作る曲が凄くシシドさんにフィットしてるから尚更だと思います。わたしは「デイドリームライダー」のMVを見たのが最初なんですが、シシドさんが作詞作曲なさってるとばかり思っていて。だからお2人ともシシドさんのことをよく理解なさってるし、よく考えてらっしゃるんだなと感じました。

2人から教えてもらうわたしの内面が多いんです。“お前こうなんだからさ~” “え、私ってそうなんですか?”といったやりとりで言われたことはのちのち絶対的に“あ、本当だ”ってなるんです。よく見てくださっていると思います。曲もずっと大島さんと平出さんとマネージメントの人と作っているので、同じステージには上がらないけどチームという意識も常にありますから。

-「music」はシシドさんの低音の歌声が生きている楽曲だと思いました。「デイドリームライダー」も「愛する覚悟」もいい意味でアグレッシヴな楽曲なので、その分「music」はメロディと歌声も相まって、そういうパワーを内に秘めたようなしなやかさを感じました。これはまず平出さんが曲を持ってらっしゃったんですか?

そうですね。うちは大体メロディ先行なので、曲が上がってわたしが詞を乗せています。楽曲はわたしが初めて聴くタイミングでアレンジが出来上がってるときもあればラフなときもあって。今回は出来上がってましたね。

-ヴォーカリストとしてのシシドさん、ドラマーとしてのシシドさんの魅力をそれぞれから引っ張り出すことを念頭に置いてらっしゃるんでしょうか。

“ビートとヴォーカル、両方が生きるように”ですね。平出さんもドラマーなので、3人揃って共通する意識があるんです。“このメロディだったら(叩きながらでも)歌えるだろう”とか。

-音楽活動以外にもモデルをなさったり絵を描かれたりするシシドさんが2ndシングルというタイミングで“音楽”をテーマに持ってくるのも興味深いところでした。

モデルや絵など、出てるものはいろいろあると思うんですけど、それってもう全部音楽に返すものとしか思ってないんです。全て音楽に返ってくるビビッドなものを別から持ってくるっていう感じで始めているので、基盤は今までもこれからもずっと音楽。この曲は“music”という表題にしていますし、音楽を連想させる言葉もいろいろあるんですけど。わたしにとっての戻るところというか“自分自身を打ち出す場は音楽だ”というのは勿論ですが、そうじゃなく(聴き手の)皆さんそれぞれにそういう物事はあると思うんです。それに置き換えて聴いてもらえればなって思って詞を書いています。