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INTERVIEW

Japanese

SHERBETS

2012年08月号掲載

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Member:浅井 健一 (Vo&Gt) 福士 久美子 (Cho&Key) 仲田 憲市 (Ba) 外村 公敏 (Dr)

Interviewer:石角 友香

複数のバンドやソロを並行する浅井健一のキャリアの中でも最も長く、不動のメンバーで、大胆にして繊細な世界観を表現するバンド、SHERBETS。今夏は前作『FREE』から約1年ぶりというコンスタントなペースで8枚目のアルバム『STRIPE PANTHER』をリリース。激しいコードが鳴り響くというよりは、イマジネーションに富むフレージングがすべての楽器を有機的に結びつけ、彼らのバック・ボーンにあるニュー・ウェーヴやポスト・パンクのクールな質感と相まって、2012年の世界を見回しても類を見ない、それでいて音楽としての深みを感じる仕上がりに。聴くものの感情と共振する傑作について、メンバー全員に訊く。

-今回のアルバムはすごく美しいですね。

浅井:ありがとう。

-前作『FREE』にも感じられた、ニュー・ウェーヴやポスト・パンク的なニュアンスを、今回はより強く感じたんですが。

浅井:あー、そういう話はこの方に(仲田を指して)(笑)。説明がうまいというか。

-(笑)。こうしたサウンドになった経緯を仲田さんはどう説明しますか?

仲田:例えばどういう曲を聴いてそう思います?

-「Michelle」や「Another World」、あと、タイトル・チューンのギターの単音の絡みとか、ビートとかですね。とはいえ全体的にですけども。

仲田:たぶん年齢的なこともあるかもしれないけど、まぁ、俺らがそういう音楽を聴いて育ってきてるのが、自然に出てるとは思いますね。でも、それはこれまでもずっと。

-その嗜好は皆さん共通してるものなんですか?例えば80年代のニュー・ウェーヴとか。

仲田:それぞれ違うことは違うけど、例えばTHE CUREだったり。何がありますか?(笑)

外村:ECHO & THE BUNNYMENだったり、THE MAGAZINEだったり、そういういろんな。

-浅井さんはそんなでもない?

浅井:いや、THE CUREとかSIOUXSIE & THE BANSHEESとか、BAUHAUSとかLOVE AND ROCKETSとか、あそこら辺はすごい聴いてて。

外村:10代の終わりぐらいって、いろんなもの聴くじゃないですか。そういうのばっかりじゃなくて、いろんなジャンルを。

福士:私もすごい好きだったけど、わざと演奏しようとしてるわけじゃなくて、なんか“入ってる”ものがある。

-福士さんのキーボードやシンセが今回、すごく効いていると思います。

浅井:効いてる。すべてが効いてるよ。

-全部アルバム用の新曲ですか?

浅井:ん。古い曲は限定盤の方に未発表曲として入ってる。

-曲作りはセッションからですか?

浅井:俺たち、いつでもセッションから作っとって。今回、期間的にはすごい時間がかかったね。ま、集中してやったのは去年の11月と今年の6月なんだけど。特に最後の追い込みは集中的にやった。

-追い込み期間にやっていた曲というと?

浅井:「STRIPE PANTHER」「Michelle」「Another World」「GREEN」「Happy Birthday」……。

-ほとんど(笑)。皆さんに伺いたいんですが、今回、“新しいことができたな”と思う曲と、その理由をお願いします。

外村:また難しいことを(笑)。

仲田:さっきここで雑談中に福士さんから僕がインタビュー受けてたんだけど。そしたら“全部好きだな”って。本編は。

福士:ハハハ。

-その理由は?

仲田:流れも好きだし、曲も……全部好きでした。

外村:嫌いだったら出さないもん(笑)。

浅井:俺は「Another World」かな。なんか、クオリティもポテンシャルもすごい高いところまで行けたなぁって。もちろん、みんないいと思うんだけど。

福士:どれもそれぞれの良さで……いいと思ってるんだけど。「Michelle」かな。とても好きでいつも歌っちゃう。それで最後に感動して涙が出る曲。

-福士さんヴォーカルの「GREEN」は、SHERBETSと知らずに聴いたら、USの浮遊系女子バンドと呼ばれてるアーティストかと思っちゃうかもしれない。WARPAINTとか。

福士:ふ~ん。