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INTERVIEW

Overseas

HARD-FI

2011年09月号掲載

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Member:Richard Archer(Vo&Gt)

Interviewer:沖 さやこ


-いい意味で非常に自然体のアルバムですよね。

2ndアルバムの時は本当にプレッシャーが酷くてね。時間制限のプレッシャーや、こういう音楽を作らないといけないというプレッシャーで自分たちのやりたいことを思う存分にやる余裕がなかったんだ。だから今回はそれを実現させたかった。そのためにも特にテーマやコンセプトは設定せずに、湧いてくるものを楽しみながら片っ端から形にしていったんだよね。休暇も取ったし、アメリカで色んなインスピレーションを受けてきたこともあったから、特にコンセプトを設定しなくても曲が出来ていったんだ。

-そういう空気もあるのでしょうか、全曲ライヴで聴きたい!と強く思いました。聴いていると自然と腰が動いて、口ずさんでしまいます。

曲作りは常にライヴで演奏しているところをを想像しながらやってるよ。それは自然に浮かんでくるものだから考えないようにするのが無理なくらいだね。

-Richardさんのヴォーカルや、コーラスなど、今まで以上に声や歌の持つダイナミックさを感じられる作品に仕上がっているような印象がありました。

多分、今回のヴォーカルが今までと違うように感じたとすれば、気持ち的なところは大きいと思う。特に心配することもなかったし、ゆっくりと休んだ上で納得できるまで自由に時間を掛けてできるレコーディングだったからね。俺は今まで特にヴォーカルのトレーニングを受けたりしたことはないんだよね。だからいつも深く考え過ぎずに、自分の持っているものを最大限に表に出す努力はしているよ。

-なるほど。今回は3箇所のスタジオでレコーディングなさったということですが、環境の違う3箇所でレコーディングというのも有意義な時間を過ごせそうですね。

ロサンゼルスのスタジオは、とにかく機材も凄く良くてビックリしたよ。エンジニアも素晴らしかったしね。ロサンゼルスは天気も良いし、外をブラブラするのも楽しかったよ。自分たちのスタジオはリラックスして仕事ができるけど、地元のスタジオは外に出てもそんなに良い天気は期待できないからね(笑)。

-はははは(笑)。本当に今回は、ゆったりと充実しながら、落ち着いた状態で制作が出来たのですね。特に苦労をしたということもなく。

そうだね、今までより制作に苦労しなかったよ。時間を掛けたというのはあるけど、時間が充分に取れたことはプラスの要素だからね。苦労したっていうわけじゃないけど、一番手間を掛けた曲は「Fire In The House」だね。この曲は最初のラフの段階のときから特別な曲になるってみんな思っていて、その後Stuartと一緒に曲を練り直して、コーラスも何パターンも考えたりした。