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INTERVIEW

Overseas

RPA & THE UNITED NATIONS OF SOUND

2010年07月号掲載

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Member:Richard Ashcroft(Vo&Gt)

Interviewer:佐々木 健治


-今回、ストリングスも多くの楽曲で取り上げられていますね。

うん、うん。Benjamin Wrightのおかげだよね。彼は才能溢れる天才だけど、人間的にも最高だった。Benjamin Wrightに会った瞬間、この男にストリングスのアレンジを頼めば間違いないって確信したよ。もちろん彼のやってきた仕事はよく知っていたよ。OUTCAST、Michael Jackson、THE TEMPTATIONS・・・モータウンのヒット曲を山ほど手がけている。そういう人と一緒に仕事が出来る機会を持てて本当に光栄だと思った。さっき言ったように、彼は人間的にも最高の男なんだ。彼とは電話で音楽以外にも人生についてとか、自分の信条とか、いろいろなことを話したよ。ストリングスのアレンジに関しては、基本的に彼には"好きなようにやってくれ"と言ったんだ。素晴らしい仕事をしてくれたよね。特に「Let My Soul Rest」なんか感動的だ。彼と仕事をしたのは1日だけだったんだけど、彼のお袋さんが食事を作って持ってきてくれてね。彼女、70代くらいだったかなぁ。スタジオに来て、彼が仕事をしているのを見るのは初めてだと言っていた。すごくフレンドリーな人で、みんなにいろいろな話をしてくれて、笑わせてくれて・・・スタジオの雰囲気も最高だったよ。

-「Life Can Be So Beautiful」は、R&Bマナーの美しい楽曲ですね。また、タイトルも印象的です。人生は美しく"できる"ということは、美しいとは言えない状況があるということですよね。だからこそ、自発的な変化を促すわけですが、あなたは今、人生を取り巻く状況をどのように感じ、どのように関わっていこうとしていますか?

Life can be so beautifulだからね。もちろん"can"のこともあるし"can't"のこともある。今、俺の人生はラッキーなことに美しいけど、次の瞬間美しくなくなることだってある。これまでの人生を振り返ってみて、"あの時こうしていれば"と思うことはたくさんあるよ。

-でも少なくても今は美しい、と。

そうだね(笑)美しいワイフとかわいい子供たちがいて、好きな音楽で飯が食えているわけだ。不満はないよ。いい人生を送っているかなんてことは、本人にしか分からないんだ。フェラーリを持っていても不幸な人はいる。人生を楽しくしてくれるだろうと思った人が、自分に疑問とプレッシャーを与え、結果的には不幸の原因になることもある。でも少なくとも今の俺は、いいアルバムを作って、いい仲間と出会って、楽しくライヴが出来て、充実している。世界中から期待されているというわけじゃないから、プレッシャーもないし、自然体でベストを尽くしていいライヴをやろうと思っているんだ。