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2010.08.07 @千葉マリンスタジアム&幕張メッセ
Writer 伊藤 洋輔
正直に言うと、Richard Ashcroftの新プロジェクトには微妙な感情が募る。なぜVERVEを終わらせたのか?なぜ新バンドなのか?なぜヒップ・ホップなのか?と。個人的な見解で申し訳ないが、10代という多感な時期に、あの壮大なロックンロール・シンフォニーの洗礼をリアル・タイムで受けた“VERVE信者”な筆者にとって、今現在の形はどうしても違和感を覚えてしまった。それは新作の印象も同様である。この日のライヴも、そんな気持ちを拭えぬまま観戦したのだが…、おや?あれ?すげぇ!やばい!うぉ~!!と、最後は拳を突き上げ絶叫するほど、Richardの世界に飲み込まれてしまった(稚拙な表現だが、本当にこんな感じだったので)。結論を述べると、Richard Ashcroftのパフォーマンスはこの日見たアクトの中ではベストと呼べるものだった。もちろん、VERVE信者としての観点ではなく、冷静な客観視から出した答えだ(後半は冷静でいられなかったけどね)。
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ライヴは「Are You Ready?」でスタート。文字通りオーディエンスを煽るRichardだが、昨年のパフォーマンスにあったどこかピリピリ・ムードは皆無で、笑みを浮かべご機嫌な様子が伝わってくる。骨太なアメリカン・ロック「Born Agein」を披露したお次はなんと、VERVE時代の「Lucky Man」!新作との対比からアコギの繊細なメロディがいっそう際立ち、新たな美しさを宿したようだ。新機軸のヒップ・ホップ色強い「America」に「Beatitude」では、伝える姿勢にNASばりの凄みを感じ、ソロ時代の「Music Is Power」もその勢いで力強いアンセムに。新作が中心の内容だが、まさに自身のキャリアを総括するような流れだ。紆余曲折を経たVERVE時代、自己の内面を見つめたソロ時代、そして新たなスタイル模索した現在だが、パフォーマンスに漲る強靭な意志には、ひたむきなまで音楽に掛けるRichard Ashcroftという男が浮かび上がる。不器用であり、己に誠実な男だ。だからこそファンとしては惑わされてしまうが、これをロックンロールと言わずしてなんと言うか。ラストの「Bittersweet Symphony」は、すべての疑問を払拭する輝きを放っていた。
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