Japanese
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本物志向のリスナーを唸らせるラウドロック・サウンドという枠組みの中に様々な音楽のエッセンスを凝縮するという意味で、このバンドの魅力を物語るのは、間奏がジャズになるリアレンジ版の「NOT HATCH」、仮タイトルが"激しいバラード"だったという「媚愛」、ヒップホップとラテンのテイストも含む「暁-akatsuki-」の3曲か。紅一点シンガーを擁する名古屋の5人組が結成から4年。満を持してリリースする初の全国流通盤は、ライヴの定番曲に新曲も加えた、これまでとこれからを繋げる全7曲を収録。マイナスの感情を歌うことが多かった彼らが爽やかさとシンプルさという新境地を打ち出したバラード「君がいて」をリード曲に選んだのは、彼らがすでに、ここから始まる新たなキャリアを見据えているからだ。(山口 智男)