Japanese
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1stアルバムにはバラエティ豊かな曲調で13曲が収められていたが、本作ではその中の"エモくてカッコいい"方向に舵を切ったような印象だ。表題曲「にんげん」は、躊躇する気持ちと、それを奮い立たせて前に進もうとする意志を、疾走感溢れるバンド・サウンドに乗せて歌い上げた1曲。メンバーひとりひとりの顔と、それぞれの歩んできた道のりが思い浮かぶほどのリアリティは、この曲が彼女たちだからこそ歌える曲であることを物語っている。これまで以上に磨きを掛けた、感情が迸るような歌声も聴きどころ。c/w「23:59」の作詞を手掛けたのはウルウ・ルで、前作でも感じさせた彼女の作詞の才がここでも大きく花開いている。一語一語丁寧に紡がれた言葉は、歌詞カードを片手にじっくりと堪能してほしい。(宮﨑 大樹)