DISC REVIEW
Japanese
2018年12月号掲載
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崎山蒼志
いつかみた国
崎山蒼志との出会いが当時15歳とは思えないギター・プレイと独特の世界観だった人が大半でも、すでにそれは過去だ。彼の何に圧倒されるか? それは、既存の何かと比較する余裕も必要もないほど溢れ出る刹那にだ。ボサノヴァやジャズのコード感と、その意味を剥奪するような我流のカッティング。そして、永遠に終わらないようなミドル・ティーンの憂鬱や覚醒を繰り返す感情と温度や湿度が瞬時に立ち上がる言葉の数々。堂に入ったテンポとカントリーを思わせる、そのジャンル感のある導入に逆に驚く1曲目の「国」も、途中から自在に形を変えていく。唯一のミニマルなDTM作品「龍の子」も彼の脳内を覗くようでスリリングだ。誰のものでもない自分の国。音楽だけが叶えてくれるそれを彼は鳴らすのだろう。
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