DISC REVIEW
Japanese
2016年10月号掲載
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Helsinki Lambda Club
ME to ME
中学のときに英語の授業で習った"This is a pen."という例文で大人になることのバカらしさを感じた人は絶対に聴いた方がいい。Helsinki Lambda Clubがリリースする初のフル・アルバム『ME to ME』、その1曲目が「This is a pen.」だから。そこに意味なんてなくていい。ただなんとなく耳触りが良くて、だけどピリッと皮肉が効いた、そんなヘルシンキの歌の数々は人を食ったような遊び心がありながら、時々、真正面から涙腺を刺激するセンチメンタルも詰まってる。70年代パンク~90年代のオルタナティヴ・ロックまでをルーツに持ち、その片鱗をおそらく"あえて"隠そうともしないまま、ここまで奇妙にポップなオリジナティを確立するセンスは、この世代のバンドでは群を抜いていると思う。
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