Japanese
2016年07月号掲載
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インスト・バンドである彼らがヴォーカル・トラックにアプローチした前作『Vitalize』の挑戦が発展する形で完成したと言えるのでは。様々なダンス・ミュージックに対して、熱度満点のバンド・サウンドで挑む男女4人組の新作は、全5曲がヴォーカル・トラックとなっているが、全曲でゲスト・ヴォーカルを招いているところにバンドの志の高さが感じられる。前作同様、EDMを始め、流行に安易に与したくないというバンドの思いは、ファンキー且つR&Bの影響が色濃いトラックからも窺える。だが、SUPER BEAVERの渋谷龍太を始め、ロック畑を含む多彩なヴォーカリストの顔ぶれは、彼らが特定のジャンルだけに止まらない活動を目指していることを物語っている。そこに期待するリスナーは少なくないはずだ。(山口 智男)