Japanese
2016年04月号掲載
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ディスコ・サウンドやファンク、R&B、ニュー・ミュージックなどのグルーヴを飲み込んで、しなやかな歌で心地よく吐きだしていくソロ・シンガー、UKO。初のアルバムは、タイトルにあるように、土曜日というワクワクする昂揚感と、仲間との賑やかなとき、いつまでも浸っていたいチルアウト感やひとりの時間など、ささやかな日々の中の贅沢さを彩ってくれる音楽が揃った。楽曲制作に数々のトラックメイカーを迎え、太陽の下から現れるネオンサインから、朝焼けのときまでフィットする幅広い曲調となっている。その多彩なトラックをトータル・ディレクターであり、シティ・ポップ・ファンから高い評価を受けるクニモンド瀧口(流線型)が鮮やかな手法で洗練させていき、絶妙なポップのさじ加減と、UKOの媚びない艶っぽさとが溶け合った、洒落た1枚となった。(吉羽 さおり)