Overseas
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2010年に実現した奇跡の再結成から5年。THE LIBERTINESが遂に3作目のアルバムを完成させた。前作から実に11年。彼らがいなければ、現在のUKロック・シーンの盛り上がりはまた違ったものになっていたかもしれない。しかし、ここにかつてのTHE LIBERTINESを過度に期待しちゃいけない。Gary Powell(Dr)も言っている。俺たちは新たなアプローチで新しいサウンドに挑戦した、と。その発言を踏まえるなら、新作の聴きどころはロックンロール・ナンバーよりもむしろ11年分の成熟が滲み出たメランコリックなピアノ・バラードや酔いどれジャズなんて言えそうな曲の方だ。ロックンロール詩人なんて言ってみたい、このロマンチシズムも、思えば、以前からの彼らの魅力のひとつだったはず。(山口 智男)
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