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THE天国カーの音楽はブルーズである。ブルーズとは、悲しみを悲しみとして、痛みを痛みとして描くことだ。そうやって描くことで、痛みや悲しみを客観的に、そして多角的に捉えることだ。救いや解決はなくても、そこには生きることの輪郭がはっきりと浮かび上がる。明日なんて来るなとうそぶいても、夜は明ける。ブルーズとは観念の話ではなく、生きること、実存、それらにまつわる極めて具体的な話なのだ。『金』と『銀』、フル・アルバムを2枚同時にリリースという、LINE MUSICが話題のこのご時世になんともけったいな話だが、たしかなものに触れたければ手に入れた方がいい。まるでサイケデリック・ガレージの伝説、BLUE CHEERをバックにエレカシ宮本が叫んでいるような暴走チューンもあれば、(『銀』レビューに続く)(天野 史彬)
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Skream! 2024年09月号