Japanese
2015年02月号掲載
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シモリョー(下村 亮介)は悲しいとか切ないとかで語りきれないモヤモヤした感情に名前をつけるのが恐ろしく上手い。前作『回転体』であれば「適当な闇」のように。作詞家として星野源や後藤正文と並び称されていいぐらい、彼は"音楽の言葉"を持っている。さて、今回は光の三原色(RGB)と、その交わる世界をコンセプトにしたという。冒頭、意表を突かれるぐらい疾走するコード・カッティングで幕を上げる「PAINT IT BLUE」には、ティーザー映像でも見られるが、昨年のライヴで350人のオーディエンスによるコーラス(みたいなもの?)を公開収録して、孤独なあなたと私たちが分かり難く関わっている心象を謳いあげる。青臭さと洗練を兼ね備えたインディー感と"にほんのうた"の絶妙な邂逅。今、あらゆる人に聴いて欲しい1枚。(石角 友香)