Japanese
2014年07月号掲載
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イントロで思わず息を呑んだ。暴力的なのに哀しみが滲む、そのコントラストが作り出す刹那的な音色は、風穴を開けるが如く突き抜ける。USエモ、グランジ、HR/HMテイストを取り込んだ疾走感のあるサウンドに切ないメロが走るのは彼らの十八番でもあるが、約2年半ぶりの新曲「crash and burn」はioriとokujiのツイン・ヴォーカルによるハーモニーが、より楽曲の持つ繊細さを際立たせている。特にサビの消え入りそうなソフトな2人の歌声と厚みのあるオルタナ・サウンドが描く反響に身を投じると、優しく突き落とされるような妙な焦燥感に襲われた。c/wは表題曲とは逆ベクトルとも言える、スウェディッシュ・ポップ・テイストな楽曲。その振れ幅の大きさからも、8月にリリース予定のフル・アルバムの期待が高まる。(沖 さやこ)