Overseas
2014年01月号掲載
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前作『The National Health』から2年ぶりの5thアルバムは、地元、英・ニューカッスルにてセルフ・プロデュースで制作。Gil Nortonを迎え制作されたソリッドでロック色が濃厚な前作とはまたちがった、繊細な陰影のあるギター・サウンドに仕上がっている。彼らならではの憂いあるメロディから色っぽさがにじみ出てきて、雰囲気のあるアルバム。前作でPIXIES的に鋭くタフに尖らせたポップ感を、今一度英国風に還元して、毒っぽくユーモラスなサウンドへと編み上げていて面白い。さりげなくも濃い印象を残すエレクトロや、細やかなギターのフレージングなど、空間をたっぷりと使ったアンサンブルになっているので、聴くほどに気づきのある作品だ。『The National Health』の邦盤化と4月には久々の来日公演も決定と、俄かに騒がしくなってきた。(吉羽 さおり)
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