Japanese
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おとぎ話が、本気で覚醒したのではないだろうか。有馬のポップなメロディ・センスと歌詞世界を、しっかりとオルタナティヴ・ロックとして具現化している。一つ一つの楽曲の完成度の高さ、アイデアの豊富さ。そして、それを日本語でしっかりと「届ける」ことができる歌心。インタビューでは、「妖精」について「DINASOUR Jr. みたいにやろうとしたけど、出来なかった」と笑い「出来なかったが、まったく独自の音になった」と確信的に言う有馬。そう、ここでは一つ一つの音が、確信的に鳴っている。何となく、洋楽ロックのリスナーに避けられがちな位置にいる気もするが、そういう人にこそ聴いてもらいたい。くだらない物言いだけど、おとぎ話がUSインディから出てきていたら、もっと売れているはずだもの。(佐々木 健治)