Overseas
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いや、もう名盤である。それでいいんじゃないかなと思ってしまう。アルバムの冒頭を飾る「Horchata」からラスト「I Think Ur Contra」での心地よいクールダウンまで、高揚感は途切れることなく上昇していく。引き締まったサウンド・プロダクションも特徴的だし、シンセ等のエレクトロ、はたまた弦楽器を取り入れてみたりとトピックは多い。ただ、それ以上にこの知的でクレイジーな音が、多幸感と高揚感の最果てまで肉体と意識をぶっ飛ばす為に鳴っていることこそが重要だ。トロピカルやアフロ、変則的なビート、そういう音を鳴らすことが目的化したようなバンドとはもう次元が違う。これはもう、一つの体験と言っていい。2010年、祝祭のど真ん中にいるのは、VAMPIRE WEEKENDだ。(佐々木 健治)
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