往年のロック・スターたちを彷彿させるピュア・ロック・スタイルで、レトロ・ロック・ファンの好感度百万点の新世代ロックンローラー、Tuk Smith。そんな彼が率いるTUK SMITH & THE RESTLESS HEARTSにとって2作目のアルバムである『Rogue To Redemption』は、懐かしさのあるクラシック・ロックとマニア心をくすぐるハード・ロックに、Tuk Smithのルーツでもある70'sパンクの力強さ、グラム・ロックのドラマ性、パワー・ポップのキャッチーさ等が合わさった胸が弾む内容だ。絶妙にカッコ付けたリリック・センスも、1周回って新鮮で面白い。この『Rogue To Redemption』を引っ提げての初来日公演も決まり、勢いに乗るバンドの充実ぶりが窺える1作となっている。
70年代のグラマラスなロックを継承した"遅れて来たロック・スター"ことTuk Smith率いるTUK SMITH & THE RESTLESS HEARTS。MÖTLEY CRÜEとDEF LEPPARDのツアー・オープニング・アクトに抜擢(コロナ禍で開催は実現せず)されるなど、結成当初から注目の実力派だ。男臭いハード・ロックではなく、青春してる爽やかさがあって、聴く人を選ばない。懐古主義的ノスタルジックな魅力だけでなく、エネルギッシュなロックの魅力に気づいたMÅNESKIN以降の若いロック・リスナーにもリーチするフレッシュなサウンドは、ライヴハウスでもスタジアムでも輝きそうな柔軟性がある。日本盤のレトロ萌えポイントは、なんと言っても懐かしい邦題("しくじった青春のバラッド")。盤で買う特別感があっていい。