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Overseas
懐かしい――ニュージャージー州出身のREAL ESTATEの音に耳を傾けるたび、場所や時間を問わず、ノスタルジックな気持ちにさせられる。ソフト・ロックを追求し続け、普通と普遍を掛け合わせたポピュラー・ミュージックには、そんな人の記憶にアクセスする作用があるのかもしれない。昨年、結成時からのメンバーであったリード・ギターのMatt Mondanileが脱退。新たにJulian Lynch(Gt)を迎え入れレコーディングされた4作目は、本来バンドにとって新章を告げる作品となると思われた。しかし、全体を通して感じる音色はどこまでも流麗で、奇をてらうような仕掛けもない。すべてをフラットに受け止める彼らの音楽はただひたすらに優しい。疲弊した現代に、急かされるように生きる日本人のような人種にこそ、彼らの音が必要だ。
瞼の裏に浮かぶは、澄んだ空気に満ちた森の中でのジャム・セッション。キラキラとした木漏れ日はまるでライティングのように照らされ、気心知れたメンバーのアンサンブルは上品で優しく、かつ甘酸っぱい蒼さもあり、親密に奏でる楽しさに溢れている――そんなイメージを抱かせたのはデビュー・アルバム『Real Estate』だった。"USインディの良心"と謳われ、一躍シーンの最前線に躍り出た3ピースから待望の新作が届けられた。ディストーション皆無なクリア・トーンで貫かれたサウンド、浮遊感ある囁き声は前作の系譜にあるが、さらに磨きをかけ軽やかにしたような仕上がりだ。一見シンプル過ぎて平凡に感じるかもしれないが、耳をすましてこのメロディに泳いで欲しい。微睡むほどの心地良さがクセになるだろう。
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