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Japanese
2枚目となるミニ・アルバムには、"記憶"をテーマに紡がれた7編のストーリーが収録された。導入となるインスト曲「recall」から、美しくファンタジックなサウンドで淡い夢のような場所や、静かな物思いの時間へ、すっと滑り込ませていく感覚がある。Ayako Urano(Vo/Key)の歌声はわずかにメランコリーを帯びていて、そのトーンがポップなメロディを引き立ててもいる。様々な光を束ねたような鍵盤やストリングスも入ったシューゲイズ・サウンドと、ポップで歌心のあるメロディとのハーモニーがとても心地よい。身体の中を曲が駆け巡り、新鮮な空気で満たしていってくれる感覚も味わえるのではと思う。アルバムを締めくくる「predawn」の終盤、景色が色づいていて多幸感で満ちていくアンサンブルがとても美しい。
都内のライヴハウス・シーンで着実に知名度を上げている次世代アート・バンド、シキサイパズル。早耳リスナーから注目を浴びる彼らの初となる全国流通作品は、エレクトロニカやポスト・ロックの要素を取り入れた色彩豊かなバンド・サウンドと、美しい鍵盤の旋律、賛美歌を思わせるようなayako urano(Vo/Pf)の瑞々しく透った歌声とが絡み合い、耽美な世界観を描き出した傑作。これでもかというほどリバーブを効かせ、うっとりと陶酔してしまうほどに幻想的且つ壮大な仕上がりになっているのは、asobiusを手掛けるエンジニア、岩本夏来を起用していることも影響しているのだろうか。収録されている7曲ともにどこか涼しげで、残暑から秋に差し掛かるこれからの季節にぴったりな1枚。
多幸感に包まれる、色彩豊かなシューゲイズ・サウンド
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