前作『The Quiet Cube』から約1年4ヶ月ぶりとなる今作は、自主企画イベント"VS. Everything"でデモ・バージョンを無料配布した「United States of Vampire」、「青を込めて」、「getaway」の3曲を含む全6曲を収録。中野大輔(Gt/Vo)のハイトーン・ヴォーカルと、豪快で爽快なスケール感のあるサウンドが心地よい「青を込めて」や、ニュー・ウェーヴっぽさのある「Sweat shop」など、音源としての聴かせどころもあれば、ダークでメタリックな質感と異様な迫力のあるコーラスによってライヴで観客を巻き込んでいく様子が目に浮かぶ「United States of Vampire」では、ライヴ・バンドとしての評価の高さを知ることができる。また、過去作も含めて洋楽名盤っぽいアートワークも興味深い。
昨夏、新木場STUDIO COASTにて開催されたandropとFear, and Loathing in Las Vegasの2マン・ライヴで、オープニング・アクトを務めるなど大活躍を見せた関西発の3ピース、ジラフポット。3月に東阪で行われるワンマン・ライヴもソールド・アウトと、勢い止まぬ彼らの最新EPには、中野大輔(Gt/Vo)の痛烈な叫び声で始まる「Black designer」から、美しいファルセットが印象的なバラード・ナンバー「ラストソング」まで、変幻自在な4曲を収録。数々のライヴ経験が生きたのであろう、これまで以上にグルーヴ感が増し、前作『Hydro human』でもみせた抜群のメロディ・センスも健在。彼らの未来を期待させる、逞しくも儚い珠玉の4曲をご堪能あれ。