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arko lemming (19)
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"OUTER"と"INNER"の2枚に分けることによって、開かれたメロディや曲調と、どちらかといえば内にこもるエネルギーを持った曲調がわかりやすい印象のこのアルバム。ジャンルの振り幅と新鮮味では"OUTER"収録の「ニューニュー」でのポップスとしての強度のあるサビメロやアーバン・テイストなリズムのアプローチ、無機的なビートを持つ「Avéc」などに新生面が。"INNER"もエッジーでありながら、前作での4リズムのバンド感とは違い、クラウトロック的な反復が冷徹な「NO」、ダークな浮遊感がある「weather report」などいずれも新しいアプローチだ。また"OUTER"の「dual-O」と"INNER"の「dual-I」は別曲ながら、同時再生すると「dual-TRACK」("INNER"のTrack.1)になることも本作のテーマを象徴しているし、試みとして楽しい。(石角 友香)
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ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムス、すべて有島コレスケ、以上! 1人バンドによる1人グルーヴと彼が好む音像が、宙ぶらりんな状態にあった心情と相まって、バンド・サウンドでありつつパーソナルなニュアンスを放つのが最大の魅力になっている。ポップなメロディとアップテンポにも関わらず苛立ちが炙りだされるTrack.2「空けたもの(うつけたもの)」、ダルいようでいて物事の芯を突くような歌声の個性がわかるTrack.4「灯台」、更新された現代のグランジと言えそうなTrack.5「Pale Blue Dot」、単に息苦しいではすまされない状況にある今を映しつつ、淡々と現実を射るようなTrack.8「稀ないもの(すくないもの)」など全9曲。曖昧な不安を描くことでむしろ自分にとって大事なことが照射される、そんな作品。(石角 友香)