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リコチェットマイガール (8)
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何気ない日常と向き合い、そんな日々すらも大事に歌にしてきたリコチェットマイガールが、両極端な魅力を2曲に凝縮した初のシングル作品を完成させた。自身の生まれ育った街を歌った「東京」は、人がイメージするいわゆる"故郷"ともなんか違う、地方の人が東京に対して抱く"憧れ"もない、でも確かに存在する自分の居場所を見つめ、改めて肯定する1曲。雑踏の中ひとり立ち尽くしたときに聞こえる喧騒のようなアレンジも織り交ぜながら、強く歌い上げる稲荷直史(Vo/Key)の歌声と、壮大に盛り上がるピアノ・サウンドが郷愁を誘う。対する「skirt!」は、スカートの中に夢を膨らませる不器用な男子を描いた下心満載のアッパー・チューン。ガレージ感のあるロックをベースに、要所要所に散りばめられた様々なエフェクトから感じる遊び心がニクい。(松井 恵梨菜)
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だらりと流れていく日常の尊さはいつも蔑ろにされてしまうし、繰り返される毎日の当たり前に感覚は麻痺していく。だけど、リコチェットマイガールはそんな繰り返される生活を大切に歌う。ショッピング・モールの駐車場、自動販売機で買った缶コーヒー、テレビの向こうの感動シーン、週刊誌で見たニュース。生活の中で当たり前に転がっているそういったものを切り取って、爽やかなギター・サウンドに乗せて歌う。スッと入り込めるメロディは親しみに溢れていて彼らの人柄が出ているようだ。不安や未来を夢ではなく、自分たちが今生きている現実として受け入れた彼らの音楽は強い。日常から伸びていく未来を見据えるには、地に足をつけなければいけない。そしてそんな日々に疲れたのなら『ランドリー』を聴いて染みついた汚れを洗い流せばいい。(齋藤 日穂)