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Bob is Sick (8)
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音も言葉も想いも爆発している。Bob is Sick、大躍進である。名古屋を拠点に活動中の4ピースの、全国流通盤としては2作目となるアルバムは、聴いている人間の手を無理矢理取って優雅なダンスを踊るような軽やかさや夢に溢れた作品だ。緩急のあるドラミングが楽曲にうねりを生み、ベースは楽曲に合わせて変幻自在にアプローチを変え、表情豊かなギターは楽曲に彩りを添える。ギター・ロックとひと言でまとめるにはテクニカルで癖がありすぎる楽器隊によるサウンドと、まっすぐ大きく歌うヴォーカルを聴いていると、この世には無理なことなんて何もないんじゃないかという気さえする。その理由は、感傷を乗り越えた人間の精神力と説得力。闇を光に塗り替える、彼らの音楽にはそんなパワーがあるのだ。(沖 さやこ)
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"押しつけがましかったり、痛かったりするくらいじゃないと、言葉は残しにくい"とフロントマンの久世悠喜は言う。それは人を傷つけるためではなく、人を奮い立たせるための衝撃と刺激だ。底にいた自分がスタート・ラインに立つために書いた言葉でもって、彼はリスナーを叩き起こそうとしている。SAKAE SP-RINGの主催でも知られるラジオ局、ZIP-FMが擁するレーベル"ZIP NEXT"からデビューするBob is Sick。2000年代ギター・ロックの系譜を辿る誠実なアプローチに、時折垣間見られるジャズの影響、ポスト・ロック的なドラミングが奥行きを作り出す。周りがどうこう言おうと、自分自身が動かなければ何も始まらないし変わらない。だから彼らは"いつか必ず君の夢を形にしろよ"と、あなた自身のことをあなたに委ねて歌う。(沖 さやこ)