セカンド・アルバム『Donkey』で力強いロック・バンドへと進化したCSS。ファーストで世界を席巻した無垢なエネルギーが生み出す楽しさに、力強さを加えたCSSのライヴ。
シルバーのラメラメ・スーツでLove Foxxxが登場すると、一気に詰め掛けたオーディエンスの熱気が爆発するように歓声が沸きあがる。

　例えば、「Off The Hook」と「Left Behind」が並んでも全く違和感がないほど、ファーストの楽曲も強靭でタイトに進化している。かと言って、CSS独自の楽しさが失われているということは全くなく、Love FoxxxのハイテンションなMCも絶好調。「オニギリ、タベスギタ！」とか突然叫ぶ時点で、キュート過ぎる。
「Alcohol」では、「オットットットー」を連呼して、おそらく酔っ払いを表現していたんだろう。誰にそんな日本語の表現を教わったのか知らないけれど、とても微笑ましい。
Love Foxxxの天真爛漫なスター性が見事に発揮されたステージングだが、強靭なバンド・サウンドに対して、ヴォーカルも全く負けることがない。それどころか、力強く響くLove Foxxxのヴォーカルが、グイグイと会場を飲み込んでいく。 「Let's Make Love and Listen Death from Above」の最後には、一気に音量が上がり、それに合わせて、会場のテンションも最高潮に。

　その後も、エレクトロ・ファンク「Let's Reggae All Night」や「Move」など、全く隙を見せず、満員の会場を踊らせ続けた。ラストの「Alala」では、満員のフロアに向かってダイブまでしてしまうLove Foxxx。このサイズの会場をロックしてしまうバンドになっても、やはり彼女は自由だ。
ただ面白そうなことをやりたいようにやってみたら、世界中で人気を獲得してしまった若者達が、圧倒的なロック・バンドへと進化していることを示したエネルギッシュなパフォーマンス。CSSの進化はまだまだ止まりそうにないと予感させる圧倒的なライヴだった。