お馴染みニョーヨークが誇るディスコ・パンク・バンド、!!!が通算8枚目となるニュー・アルバムをドロップ。前作『Shake The Shudder』で推し進められたダンス・ミュージックへのアプローチは、今作ではさらに強化された印象だ。80年代ポップを思わせるキャッチーなTrack.5やファンクネスが光るTrack.9から、エレクトロ・ハウスのニュアンスが垣間見えるTrack.1、トラップを思わせるブラス使いが印象的なTrack.11まで、多様なスタイルを咀嚼した、これまで以上にバリエーションに富んだ作品に仕上がっている。エネルギッシュなフロアの熱量も、チルなムードも併せ持った本作がライヴでどう披露されるのか、10月から行われるジャパン・ツアーにも期待が持てそうだ。
今度はどんなヤバイものを作ったんだという期待と興奮で、プレイ・ボタンを押す手にも力が入る。!!!って、そんなバンドの一つでしょ?その期待はあっさりと更新された。音数が整理され、研ぎ澄まされたビートに驚かされる冒頭の「AM/FM」から、もう堪らない。これ、現代版THE CLASH「This Is Radio Clash」。あ、タイトルまで繋がった。だが、この曲ですら序章でしかない。これまでと一線を画すスタジオ・ワークへのこだわりが生み出すファンキー・グルーヴの波が次々と押し寄せてくる。共同プロデューサーEric Broucekを介したDFAとのリンクが彼らの知的で凶暴な肉体性をさらにブラッシュ・アップさせている。全身からアドレナリンが溢れ出して止まらない。