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INTERVIEW

Japanese

VOI SQUARE CAT

2024年09月号掲載

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Member:睦(Vo/Ba) Hasshi-(Dr)

Interviewer:フジジュン

2014年9月結成、今年で結成10周年を迎える2人組ロック・バンド、VOI SQUARE CAT。今年2月にメンバーが脱退するも、サポート・メンバーを加えて2人で活動していく覚悟を決め、7月には新体制初となるシングル「シナリオ」をリリース。活動を停滞させることなくライヴ活動も積極的に行い、9月12日には盟友であるNovelbrightを迎えてのツーマン・ライヴ"VOI SQUARE CAT 10th Anniversary「TWO PIECE」"を控えた彼等に、結成10年の振り返りと現在の率直な気持ち、そしてツーマン・ライヴへの意気込みを訊く。キャッチーなメロディとまっすぐな言葉で強く背中を押してくれる楽曲も彼等の魅力だが、ライヴ・バンドを自称する彼等の最大の魅力は、その情熱をダイレクトに伝えることのできるライヴ。どんな状況においても彼等を突き動かしてきた、ライヴへの熱い想いを受け止めろ。

-VOI SQUARE CAT、結成10周年おめでとうございます。まずは10周年を目前にしての率直な気持ちを聞かせてください。

睦:あっという間だったなとも感じるんですが、僕とHasshi-は高校のときから一緒だったので、思い返すとすごくいろんなことがあったし、長かったなとも思うし。続けられてるのは、周りの人のおかげだと思っているので。仲間や支えがあってのバンドなんだなっていうのを実感しながら、これからも走り続けたいです。

Hasshi-:僕も正直、こんな続くとは思っていなくて。続けられたのは、いろんな人の助けがあってのことだったと思ってて。僕等を支えてくれる周りの人により感謝を抱けるようになったのが、このタイミングだなと。

-ライヴを観て、"ライヴをすごく大事にしていて、ライヴで本領を発揮するライヴ・バンドだな"というのをすごく感じたのですが、その姿勢は10年変わらないところですか?

睦:はい。ライヴ・バンドっていうのは変わらないし、変えたくないと思ってるし、ライヴが全てだっていうのを、一番に考えてます。

Hasshi-:一番叩き上げられたのがライヴだったし、"そこを武器として持っていないと、僕たちに何が残るのか?"って感じです。

-では今回、VOI SQUARE CATの10年の活動も振り返ってみたいのですが、結成が2014年。まずは結成の経緯を聞かせてください。

Hasshi-:最初は高校時代、ただのコピバンでELLEGARDENとかやって、楽しいことをやってただけでした。僕は1個下なんですけど、睦の代の最後の文化祭に"上手いやつ集めて、バンドやろうぜ"って、僕もドラムで誘われてやらせてもらってというところから始まったんです。でも卒業後、"本気でバンドやりたいんだけど、どう?"って聞かれて。僕も音楽以外に道はないかなと思ってて、普通に仕事したくなかったんで、"絶対バンドで夢掴みたいな"と一緒にやるようになったんです。最初の1年とかは、ただ楽しいからやってるみたいな感じだったんですけど、やっていくなかで、だんだんやりたいことが見えてきて。

睦:そうだね。最初の頃はそれが正解か分からないまま、曲を作ったりライヴをしたりしてたんですけど、数年経ってオリジナル曲ができ始めてから、"お客さんにどう伝えたいか?"、"どんなふうになってほしいか?"をすごく考えるようになったとき、"僕たちはみんなで歌って踊って騒げるバンドになりたい"と思うようになっていった感じでした。

-結成5年目、2019年に2ndミニ・アルバム『HEROES of LIGHT』をリリース。「絶対宣言」や「さよなら」、「有名人になりたくて」といった楽曲が収録されていて、やりたいことも明確に見えていますよね?

Hasshi-:2017年に『Re Start』ってシングルを出して、その頃には界隈じゃないけど、"君たちはこんなジャンルだよね"というのが固まってきて。まだ表現したい音楽はいろいろあったので、試行錯誤しながら形にしていってるというのが『HEROES of LIGHT』くらいのタイミングで。僕等のことを"いいね"って言ってくれる人も増えてきて、"やりたい"という衝動とはまた別の自信を持ち始めた時期でしたね。

-バンドのバイオグラフィを見ていたとき、気付いたことがあって。やりたいことも見えてきて周りから評価されるようになって、ライヴの動員も増えてきて、順調そうに見えたところで、コロナ禍がやってくるんですね。

睦:そうなんです。それで一気にドーンと落とされました。

Hasshi-:"ここからエンジン掛けて、飛ばしていくぞ!"ってタイミングでコロナが来ちゃって。やっぱりライヴ・バンドなんで、ライヴハウスでやることを一番大事にしてるし、それを楽しみにしてるお客さんがほとんどだったので、コロナ禍で無理やり無観客ライヴとかもやりましたけど、そこでかなり足を崩しちゃったし、"ライヴハウスに行かなくても生きていけるわ"って気付いちゃった人が結構いたと思うんですよね。

睦:コロナ禍で働けないのもあったし、バンドも収益がない状況がずっと続いて、応援してくれてる人の期待を裏切れない気持ちもありながら、"どうやってバンドを続けていこうか?"ってことも考えて。無観客ライヴもやりたかったか? って言ったら、そこまでじゃなかったけど、やらざるを得ない状況だったというか。制作に専念する期間として半分は割り切っていたんですが、やっぱりライヴしないと、僕もそうですけどメンバーもモチベーションが下がっちゃうんですよね。だからこれ以上、地盤を崩さないために必死で生き延びていた感じでした。

Hasshi-:でも今考えると、あの頃の経験があったんで強くなったと思いますし、今も多少のことでは折れないと思います。