Japanese
HATE and TEARS
2023年08月号掲載
名古屋を拠点に活動している"ガールズelectro-popグループ"、HATE and TEARS。先日、地元 名古屋で行われたグループ結成3周年を記念したワンマン・ライヴ"HATEandTEARS 1st.ONEMAN LIVE [ONE STEP FORWARD]"で、彼女たちはメジャー・デビューすることを発表。より大きなフィールドへと、その足を踏み出すこととなった。今回のインタビューでは、メジャー配信シングル第1弾として発表される「ARRIVAL POINT」や、彼女たちにとっては初となった待望のワンマン・ライヴとその裏側について、KAYO、UI、MISAの3人からはもちろんのこと、取材に同席していたプロデューサーにもじっくりと話を訊いた。
Members:KAYO UI MISA
Producer:sin hashizume
Interviewer:山口 哲生
-前回(※2023年6月号掲載)から1ヶ月ちょっとぶり(※取材は6月末)のインタビューになりますけども。
KAYO:そうですよね。
UI:もうそんなに経ちますか......。
-その感覚になります?
UI:1ヶ月前......なんか、ワンマンが怒濤すぎて、日付の感覚がちょっと狂っているんですよね(苦笑)。
-まさにそのお話が聞きたかったので、その発言が聞けて良かったところも実はあります(笑)。
UI:はははははは(笑)。
-というわけで、6月24日にT2 NAGOYAで行われたワンマン・ライヴのお話からお聞きできればと。以前のインタビュー(※2023年5月WEB掲載)で、KAYOさんが最近のアイドルは早いタイミングでワンマンをするけれども、自分たちはじっくり時間をかけてやってきたというお話をされていて。3周年のタイミングで行ったワンマン・ライヴを無事に終えられたわけですが、改めて振り返ってどんな1日でしたか?
UI:始まる前からちょっと不安だったのが、今回のワンマン・ライヴは3部構成になっていて、各部それぞれ衣装が違っていたんですよ。だから、果たして早着替えが間に合うのかな......っていうドキドキがずっとあって。ワンマンで初出しの衣装もありましたし、どれだけ練習していても本番では何が起こるかわからないので、そわそわしてましたね。大丈夫かな......って。
KAYO:しかも控室が真っ暗だったんですよ。
UI:当日に会場に行ってわかったことも何個かあったんです。着替える場所も、1階のステージ袖と3階で分かれていて、"これはこっちで、これはあっちで"って、本番前にみんなでぐるぐる回ったりしていて。衣装としても、唯一自分ひとりで着れるものを1部に持ってきていて、他の衣装はひとりじゃ着られないものだったんです。協力プレイみたいなのが必要だったんですけど、1ヶ所めっちゃヒヤっとしたところがあって。
-何があったんですか?
UI:アンコールで私がひとりで歌う場面がありまして。そのときは、私は舞台袖で着替えて、ふたりは3階で着替えることになっていたんですけど、私が着替える前にふたりがバー! っと3階に上がって行っちゃって。冷静に考えると全然ひとりで脱げるんですけど、着脱が大変っていうイメージがありすぎたから(苦笑)、"待って!"ってふたりの後ろ姿を見ながら思って。
MISA:何も考えてなかったよね。
UI:めっちゃ猫背で階段を上がっていっちゃうから。
-猫背って(苦笑)。
MISA:最近の特技が猫背なんです。感情を背中で表現するのにハマっていて。
UI:ハマってるんだ(笑)? ワンマンの思い出はいっぱいあるんですけど、思い出すとまず出てくるのは衣装のことになっちゃいますね。
-MISAさんとしては、ワンマン・ライヴを終えてみていかがです?
MISA:めっちゃあっという間で、"もうアンコール?"みたいな感じがすごくしました。衣装もそうなんですけど、ワンマンだからできることをやろうということで、メンバーで構成とかも考えたりしたんですけど、ファンの方たちもすごく盛り上がってくれたりして。ひとつになれたっていう実感がすごくありますね。
-みなさんで構成を考えられたとのことでしたが、3部構成にしようと思ったのはどんなところからだったんですか?
UI:もともとHATE and TEARSの歴史を辿るライヴにしたかったので、1部は最初に出した白い衣装で、2部はその次の赤い衣装とか、そういう感じで構成したいというところからですね。
-そのプランはすぐに出てきました?
KAYO:結構早い段階で決まっていましたね。普段から曲調的にポップな曲とか激しい曲とかジャンル分けしていて、対バン・ライヴのときは"今日はこれで行こう"みたいな感じでやっているんですけど、ワンマンではそれを全部見せられるので、その流れの順番をどう組み替えるかという感じだったんです。曲の塊としてはできあがっていたので。
-なるほど。KAYOさんとしては、ワンマン・ライヴはいかがでした?
KAYO:自分たちの最近の課題に、"ファンの人たちと作るライヴ感"というのがあって。ライヴならではの熱や楽しさみたいなものをどうやって出していくのか、自分たちの中で正解を探していたんですけど、そのなかでワンマンだからこそできることってなんだろうと考えたときに、客席に飛び出すとか、T2(NAGOYA)のステージが花道のあるT字の形で、そこにお立ち台もあったんで、それを使ってどうするかとか、メンバーですごく話し合っていて。結果、そこがライヴ感にも繋がったかなと思うんですけど、客席に降りたときにファンの方の黄色い歓声が上がったんですよね。あとは事前に決めていなかったところで、突然(客席に)降りたりとか。
UI:すみません(苦笑)。
KAYO:じゃあ私たちも降りるか! って(笑)。だからファンの熱量に引っ張られ、自分たちもブチ上がり、みたいな。そうやって打ち合わせなしでやってしまうところのライヴ感がすごく楽しかったし、ひとつ答えが見つかったなっていう日でしたね。
-UIさんとしては自然と身体が動いちゃったんですか?
UI:衝動的に"行きたい!"って思っちゃったんですよね。本当はダイブしたかったんですけど、さすがに支えきれないかと思ってやめておきました(苦笑)。
-UIさんとMISAさんも、KAYOさんが話していた"グループとしての課題"に対して、ひとつの答えを見いだせた感覚はあります?
UI:そうですね。例えば、1部はかわいい感じで3部は激しい感じ、みたいに結構はっきりわかれていたんですよね。その中で、3部が私たちにとっての課題だなとか、そういうのは事前に思っていたんですけど、でもこれまでのHATE and TEARSって、それこそ衝動的な部分が少なかった気がするんですよ。そこをワンマンで出せるようになったんじゃないかなと思います。
MISA:ワンマンに来てくれた方たちは、あくまでもHATE(and TEARS)のことが好きで来てくれている方たちが多いので、その課題がクリアできたのかなって。常にワンマンばかりやっているわけじゃないので、対バン・ライヴでそれを出せるかが次の課題になっていくと思います。
UI:うん。新しい課題が見つかった感じですね。
MISA:やっぱりそこでライヴ感を出してお客さんを掴んでいかないと、ここで止まってしまうので。この人たちのライヴ楽しい! また行きたい! って思わせられるように頑張っていかないとなって思ってます。
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