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INTERVIEW

Japanese

Glimpse Group

2023年08月号掲載

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Member:藤本慎平(Vo) TeeDee(Gt) 塚田 智(Ba) 大内 岳(Dr)

昨年"FUJI ROCK FESTIVAL '22"に出演し、湘南カルチャー・シーンから東京のストリート・シーンへと活動の場を広げている、2018年結成の4人組 Glimpse Groupが、2nd EP『NINA』をリリースした。9月9日には下北沢 BASEMENTBARでのワンマン・ライヴ[NINA Release Party "SP"]も控えている彼らに、本作についてメール・インタビューを実施した。

-Skream!初登場ということで結成までの経緯を教えてください。

TeeDee:地元の、小学生のときからの友達。兄貴の影響で早くからブリットポップやUSインディーの洗礼を受けていたベース 塚田、兄貴に影響を受けた塚田に影響を受けたギター TeeDee、気づいたら金髪マッシュルームヘアのアングラ野郎になっていたヴォーカル 慎平、そこに高校生のときに地元のライヴハウスで一番うるさいドラムを叩いていた大内と出会い......Glimpse(Group)はその後、長い年月が経ち、わりと大人になってから改めて"やっぱり俺たちでバカみたいにいい曲ばっかりやるロックンロール・バンドをやりますか?"、"はい、やります"と組んだバンドです。

-おひとりずつの自己紹介もお願いします。

藤本:ヴォーカルの藤本です。声と身体を張ってます。よろしくお願いします。

TeeDee:ギターのTeeDeeです。今朝聴いた音楽はSTEVE MILLER BANDのアルバム『Fly Like An Eagle』。"酔生夢死"という言葉をどうポジティヴに解釈していくかが最近の課題。

塚田:ベース 塚田。カッコウという鳥は、まったく違う種類の鳥の巣に自分の卵を産んで、そのまま育てさせる"托卵"という方法で子育て(?)していると知り、びっくりしました!

大内:ドラム 大内です。またの名をガク・ザ・クレイジーホースです! よろしくお願いします。

-(メンバーそれぞれの)ルーツとなるアーティスト、よく聴いていた音楽など教えてください。

藤本:スピッツ(中学)→THE DAMNED(高校)→RCサクセション etc.(成人)。一番聴いていたものを挙げるとザッとこんな感じです。日本語の美しさと力強さに気づいてからは邦楽を中心に聴いております。

TeeDee:いっぱいあるけど、影響を受けた日本のバンドで言うと、最初はTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT とTHE BLUE HEARTS。高校生になると、たくさん好きな音楽を見つけるのが楽しかった。リアルタイムで追いかけられたのはミドリ、嘘つきバービー、毛皮のマリーズ。それからゆらゆら帝国、暗黒大陸じゃがたら、キングブラザーズ、ギターウルフ、戸川 純。いろいろたくさん聴く、すごい根暗な高校生でした。今ではハッピーハッピーマンです。

塚田:THE STONE ROSES。抽象的でわかりづらい"グルーヴ"というものが"これか!"と初めてわかった気がする。MANIのベースをとにかくコピーしまくった。

大内:いろいろあるけど、高校生の終わりに聴いたDonny HathawayとAretha Franklinと、BASEMENTBARで観たズボンズの解散ライヴでは自分の細胞の大部分が入れ替わった。物心つきました。

-バンド名"Glimpse Group"の由来について教えてください。

塚田:アメリカのSF作家、ルイス・シャイナーによる小説"Glimpses"(1993年)より拝借。主人公がタイムトリップして、THE DOORSやJimi Hendrix、THE BEACH BOYSなど、未完に終わった60年代ロックのアルバムを完成させるという内容。

-Glimpse Groupの音楽性について教えてください。

大内:愛と魂の爆発式日本語サザン・ロック、といったところでしょうか。または、引き返せないガチでヤバい世界のほんの入り口、"GATEWAY MUSIC"。

-7月19日リリース、2nd EP『NINA』の完成おめでとうございます。作品が完成した今の心境を教えてください。

塚田:多くの人に聴いてほしいと思う。ただ、気持ち的には9月のワンマン[NINA Release Party "SP"]、そして次のレコーディングに向かっている。

-2nd EP『NINA』のタイトルに込めた思いや、改めて作品のコンセプトなど教えてください。

藤本:EPタイトルについてはメンバー全員でなんとなく話し合って決めました。EPに収録されている「NINA」は今作の中でも結構要となる曲だったので、シンプルに採用させてもらいました。毎度のこと、特にコンセプトなど気にして作っているわけではありませんが、強いて言うなら"愛"ですか。

-今作の中でも特に思い入れのある楽曲があれば教えてください。

藤本:「NINA」。一番気に入ってます、単純に好きです。録り終えたときの達成感がすごかった。

-MV制作におけるこだわりや、特にお気に入りのMVなどあれば教えてください。

塚田:こだわりは、曲によって違うと思う。諸事情で非公開となっているが、活動初期に作った「アイ・ウォント・ア・ネーム」(2018年リリースのEP『GLIMPSES』収録)のビデオが気に入っている。暖炉の燃える炎をずっと定点カメラで撮影した映像で、曲の乾いた感じのグルーヴと合っていた。火が爆ぜる"パチンッ"という音も入っている。燃え上がる炎をぼうっと見るのはなんだか心地いい。

-「愛になりたい」のMVのコンセプトについてもぜひ教えてください。

TeeDee:親戚の家で見つかった46年前の8ミリ・ビデオの映像を使わせていただいた。初めてその映像を観たときに、「愛になりたい」にぴったりの、とても美しい映像だとすぐに思って。今はものすごいことばかり起きる時代になってきてしまったけど、ずっと変わらないものも人の心の中にはきっとあるよな、というのを感じられるビデオになったと思う。Glimpseはクラシック・ロックに深く憧憬の念を抱いているバンドだし、今回みたいに作品上で、音楽でタイムスリップできたのはとても嬉しい。メイン・キャラクターはもちろんだけど、その時代にしか存在できない風景も楽しんでもらえたら嬉しい。

-ライヴで特に意識していることはどのようなことですか?

大内:決めごとよりも音楽そのものに対して正直であること、魂を解放すること、日常に勝つこと。

-9月9日に下北沢 BASEMENTBARでのワンマン・ライヴを控えていますね。今の意気込みはいかがですか?

藤本:勝ちにいきます。

-今後の展望や目標をお聞かせください。

TeeDee:いい車に乗って、いい家に住んで、好きな服着て、いい仲間と美味しいご飯と酒を飲み食いしたい。でもそういう欲望を満たすより先に、Glimpse Groupを今やれていることで、すでにすべての幸せを達成している気もする。今とても楽しい。

-最後にSkream!読者にメッセージをお願いします。

大内:ありがとうございます。また改めて会いましょう。いってらっしゃい!

塚田:ぜひライヴを観にきてください!

TeeDee:暑い日が続いてますので、今日のおすすめの1曲はザ・シロップで「ハダカになっちゃおうかな」にします。ありがとうございました。

藤本:ぜひぜひライヴにお越しください。一緒に遊びましょう!

RELEASE INFORMATION

Glimpse Group
2nd EP
『NINA』

¥2,000(税込)
[Zihuatanejo records]
NOW ON SALE
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