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INTERVIEW

Japanese

I Don't Like Mondays.

2019年08月号掲載

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Member:YU(Vo) CHOJI(Gt) KENJI(Ba) SHUKI(Dr)

Interviewer:TAISHI IWAMI

-そして第3弾は「Up to U」(2019年6月リリース)。「Do Ya?」から「Zero Gravity」の流れは、そのコントラストが面白かったんですけど、「Zero Gravity」から「Up to U」は、音楽的には地続きにありながら、音の質感やノリでまったく違った曲になっていることが印象的でした。

YU:「Up to U」はずっと前からあった曲なんです。でも、まさに今僕らがいいと思う感じにしたくて再レコーディングして、歌も録り直しました。音の抜き差しがすごくいい感じで、ありそうでなかった曲になったと思います。

SHUKI:実は"シティ・ポップ"なる言葉が出てきたときに、いいタイミングだと思って出そうとしたんですけど、結局止めたんです。でも、すごくいい曲だと思ってたんで、今ならどうアレンジするか、どんな音にするかを考えたときに、打ち込みと生の境界線をなくすようなイメージがいいなって。だから、ドラムやベースを打ち込みにしてアナログのミキサーを使うとか、ちょっと変わったことをしました。70年代や80年代といった"時代感"を感じさせつつ、どれだけ現代に沿う音になるかっていうのは、リズムのパターンや音で決まる部分が大きいんです。「Zero Gravity」は生演奏でそこにチャレンジしてみた結果、思ったよりアナログ感のある音が正解だってわかったから、「Up to U」では、打ち込みからあえてアナログにアプローチしたんですよ。

-CHOJIさんのギターもかなり効いていると思いました。今まではファンキーなコード・カッティングと豪華なソロのイメージが強かったですが、「Do Ya?」も含めた3曲共、その良さもありつつ、今まで以上に細かい演出がニクい。

CHOJI:曲を作るときはいつも"これからずっと弾いていくんだ"ってことを意識するんです。だからこそ、自分がその曲を好きでいたい。そう思って毎回新しいチャレンジをしています。個人的な趣味としてはハード・ロックが最も好きなジャンルなんですけど、ギターが出てくる音楽は、ロックやポップスだけでなく、ジャズやフュージョンにまで広げて吸収してきました。そうやって得た引き出しを、開けるべきときに開ける。この3曲ではそれが結構やれたから面白かったですね。

-YUさんのヴォーカルも確実に表現力が増したように思うのですが、いかがでしょう。

YU:自分で言うのもなんですけど、「Zero Gravity」で成長を実感しました。メイン・ヴォーカルをレコーディングしてからコーラスを積んでいったときに、"コーラスなしでも全然聴ける!"って。コンディションがすごく良かったのもありますけど、自分の声に艶感が出たかなぁと思います。「Up to U」も前のバージョンと聴き比べたら明らかに違っていて、声が成長してたんです。

-歌詞の面はいかがでしょうか。

YU:歌詞がうまくハマったことも歌が良くなった要因としてあると思います。「Zero Gravity」は曲がシンプルだから、言葉もそうしたいと思っていたけど、なかなかそれができなかった。こうなったら、"歌詞が書けないことを歌詞にするところから始めよう"ってある意味開き直ったら、すごくシンプルなラヴ・ソングが書けました。あとは歌詞の内容と曲の浮遊感を"Zero Gravity"、すなわち重力に例えたことも、我ながらきれいにまとまったなと。

-先ほどSHUKIさんが、ミュージック・ビデオも最初からイメージにあったとおっしゃってましたが、そこもばっちりリンクしています。

YU:あれはスタジオの中で、まあまあ広さはあれど、限られた空間で撮ったんです。電飾をぶら下げたことで鏡もうまく作用して、チームラボの無限に広がるランタンみたいな、宇宙空間みたいな感じになって。そこも"Zero Gravity"という言葉とうまくリンクしたと思います。

-かたや「Up to U」のビデオは真っ黒という。これはなぜですか? 最初YouTubeのバグかと思いました(笑)。

YU:ですよね(笑)。「Up to U」は、ここまでストーリー性のある歌詞は初めてだったんで、映像を入れると、そっちに引っ張られちゃって良くないなと。だから最初はビデオすら作るつもりじゃなかったんですけど、やっぱり何かしらYouTubeでも楽しめるようにはしたくて、あえて真っ黒の画面にして、あとは聴いた人たちそれぞれが想像してもらえたらなぁって。

-リリック・ビデオにする選択肢はなかったんですか?

KENJI:リリック・ビデオってあまりカッコ良くなる気がしなくて。特に日本語が入ると難しいし、それで最後の最後にだけメッセージを入れました。正直、結構批判されるかと思ったけど、意外とそうでもなかったのは興味深いですね。

-I Don't Like Mondays.と言えば、ファッション、アートワークやビデオなど、あらゆる側面において、関わるスタッフに丸投げせず、徹底的にこだわるイメージが強いので、いろいろと考えたんです。"何か深い考えがあるはずだ"とか、"これ、ただ真っ黒なんじゃなくて、めちゃくちゃ金かかってる黒なんじゃないか?"とか(笑)。

YU:黒はただの黒で、そんな豪華なものじゃないです(笑)。