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INTERVIEW

Japanese

SALTY's

2019年07月号掲載

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Member:塩村(プロポーカープレイヤー松村/Vo) 塩澤(ピスタチオ小澤/Gt) 塩野(ダイヤモンド小野/Ba) 塩チョ(西村ヒロチョ/Sax/Fl)

Interviewer:沖 さやこ

-塩村さんは公式YouTubeチャンネルのインタビュー動画で、このメンバーが集まったのは"塩顔"だけでなく、"コンプレックス"も大きなキーワードになっているとおっしゃっていました。塩村さんは塩顔にコンプレックスを持っていた?

塩村:持ってました。でも韓流ブームが巻き起こって、出てる役者さんも人気を集めて、それが"塩顔が素敵!"みたいな風潮になっていきましたよね。それから僕も目が細いことを嫌やと思わずに、自信を持っていこうと伝えたいなと。だからメンバーもちょっと闇やコンプレックスを持っていることが大事やったんです。

塩澤:その話をされたの、結成から3年くらい経ってからなんですよ(笑)。隠し続けてほしかった!

塩野:結成のときにそんなこと言われてたら間違いなく断ってる! 何勝手にコンプレックス持ってるって決めつけてんの(笑)!?

塩村:僕自身がお客さんとしてステージを観てるとき、自信満々の人より、"あ、この人あんまり自信持ってなさそうやけど頑張ってるな"と思える人のほうを好きになっちゃうんです。たぶんMichael Jacksonも自分に自信がないと思うんですよ!

塩チョ:いやいや、Michaelは堂々としてますよ!?

塩村:塩チョはNSCに入るとき、"尊敬する芸人"の欄に"Michael Jackson"って書いたやつですからね(笑)。Michaelはステージで堂々とするために努力してることが感じられるし、ちょっと陰があるのも魅力でしょう? せやからSALTY'sはめちゃくちゃ僕の好みなんです!

塩チョ:(笑)ちなみにリーダーは、僕らにどういう闇やコンプレックスがあると思ったんですか?

塩村:塩澤君は"ごめんごめんごめんごめん!"って早口で言うのが口癖なんですよ。あ、これは昔なんかあってこうなってもうたんやな......かわいらしい子やな! と思ったんです。

塩澤:同期の同い年よ(笑)!? でも、僕の場合は当たってますね。ネガティヴなので。

塩村:塩野は一番説得力ある理由があって。

塩野:......聞きたくないなぁ(笑)。

塩村:塩野はおしゃれにも気を使ってて、でも最初からおしゃれだったかというとそうじゃなくて。山口県の田舎生まれにコンプレックスを持ってるから、努力でグッとおしゃれになっていってるタイプなんですよね。その負けん気や田舎魂が素敵やなぁと。

一同:"田舎魂"!

塩野:これから僕は頑張るたびに"これも全部田舎魂なんやな"と思われるんですね......(笑)。

塩村:俺も奈良出身やからわかるねん。TVの特集も東京のお店ばっかりで、"行かれへんやないかい!"って田舎者は思うんですよ! 偉大な人たちに田舎出身者は多いので、東京への憧れや負けたくない気持ちが強くて、それがパワーになって頑張れてる人は多いんじゃないかと。塩チョの場合は――ネタのために無理してキャラ作る人、おるやないですか。でも塩チョはしゃべってみたらネタのとき以上にきっちり様子がおかしくて。そこが魅力やったんです。

塩澤:コンプレックス云々の前に、塩チョはむちゃくちゃ変なやつなんだよね。

塩村:塩チョはもともとサックスが上手かったけど、SALTY'sをやり始めてから、よりどんどんうまくなってるんです。

塩チョ:僕は楽器ができることを武器にしたいので、ライヴでバイオリンを弾いたり、「塩顔ジェネレーション」ではアルト・サックスとテナー・サックスを使ったりしてます。今後はレコーディングでももっといろんな楽器に挑戦したいですね。エアバンドと謳っているけれど、去年の恵比寿LIQUIDROOMのワンマン("SALTY's SP LIVE 「大さじ1000SALT」")ではメンバー全員楽器とかダンスとかに挑戦して、リーダーはブルースハープを吹いたら"キャ~!"って言われてスケベ顔して(笑)。SALTY'sは全員が音楽を楽しめてるんですよね。

-いろいろと話していただいたことが、SALTY'sの音楽には全部内包されていると思います。塩村さんの書く歌詞からは、コンプレックスもネガティヴもポジティヴもロマンチシズムも――あとナルシシズムも感じるので(笑)。

塩チョ:そう! 塩村さん自分のこと大好きなんですよ(笑)!

-ネガティヴをユーモアに変換させる人は多いですが、SALTY'sの場合はユーモアを経由してロマンチシズムに着地するなと。「白いサンタさん」なんてその最たる例ではないでしょうか。

塩村:あ~、恥ずい。隠しきれてないっすね(笑)。

-思い出したかのように、ひとつまみほどの塩要素が入るという(笑)。そのバランスは芸人さん的な狙った面白さなのかなと思ったのですが――

塩野:塩村さんの場合は天然ですね(笑)。

塩村:よく"曝け出さないと伝わらへん"って言うたりするけど――

塩チョ:塩村さんは芸人としての考え云々とか、自分を曝け出すとかの前に、自分自身が滲み出ちゃってるね(笑)。

-去年の12月に開催したLIQUIDROOMワンマンのチケットが売り切れなければ解散という状況になり、SALTY'sに懸ける様々な想いを託した楽曲「Never 塩ding Story」を制作するという、その姿勢もアーティストだと思います。歌詞も解散を阻止したいというストレートなものではなく、未来を見据えたスケールの大きなものになっていますし。

塩村:"SALTY'sに懸ける想いをどうやって伝えよう? ライヴで話そうか?"と言ってたんですけど、"曲にしたほうがいいんじゃないか?"という話になってできたのが「Never 塩ding Story」ですね。想いは曲にしたほうが伝わるし、感謝の気持ちにもなるんじゃないかなと。想いが溢れすぎた結果、歌詞に塩要素は一切ないです(笑)。