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INTERVIEW

Japanese

I Don't Like Mondays.

2019年05月号掲載

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Member:YU(Vo) CHOJI(Gt) KENJI(Ba) SHUKI(Dr)

Interviewer:TAISHI IWAMI

-ギターも展開がシンプルなので、CHOJIさんならではのファンキーなカッティングが際立ってます。PRINCEの「Kiss」を思わせるイントロで掴まれました。

CHOJI:コードの感じがそうですね。

-そしてCHOJIさんらしいソロも炸裂する。

CHOJI:ソロは入れない予定だったんですけど、2分半くらいの曲になったんで、もうちょっと尺を取って聴かせてもいいんじゃないかって。

YU:俺は最初から入れたかったよ。ヒップホップのビートにあのロックなギター・ソロってなかなかないし。

CHOJI:AEROSMITHがRUN-D.M.C.とやった「Walk This Way」とか?

-あの曲はリフのイメージが強いですし、ソロもCHOJIさんの方が長めにしっかり弾いてるじゃないですか。I Don't Like Mondays.らしさを最も感じる瞬間のひとつでもあります。

CHOJI:自分がギター・プレイヤーとしてやりたいこととヒップホップは、わりとかけ離れたところにいるようなイメージだったんで、これで新しい可能性が見えたような気がします。

-ヴォーカルのノリもすごくいい。今回注力したポイントを教えてもらえますか?

YU:重視したのは歌詞なんです。サウンドを90年代っぽくして90年代を象徴するワードで埋め尽くすと、なんかネタみたいだし、やっぱり歌詞は今起こっていることを書きたかった。内容は別に大したことは言ってなくて、ただパーティーしようぜって曲なんですけど。そこにインスタとか今を象徴する言葉を入れていきました。ラップにいたっては、特にするつもりも言いたいこともなく、適当に歌ってましたし。そしたらいわゆるBメロっぽいことを普通にやるより全然良かったみたいな。

-Instagramがわかりやすいんですけど、問題提起をパーティー感に落とし込むやり方は、すごくYUさんらしいと思いました。今ってライヴによってはスマホを掲げることが基本になっていて、みんなステージを目視して踊りながら、カメラはカメラでステージに向けているみたいな光景もあるじゃないですか。

YU:ヒップホップとSNSはすごく近いですよね。ライヴの現場で無数のカメラがステージを向いていることについては、それを問題視する人もいれば許容する人もいれば推進する人もいますけど、僕はなんでもいいと思うんです。嫌がる人の気持ちはわかるけど、僕自身SNSで発信されている情報をチェックしますし。だから、あまりその議論には入り込まないようにしています。

-演者としての立場からはどうですか?

YU:この間初めて全編撮影OKのライヴをやったんです。思ったより盛り上がってたし、そういう意味ではスマホがあるからどうこうって話でもないなと。でも、スマホに視界を遮られて困っている人もいるように見えたし、見方によって良し悪しは出てくると思うんですよね。僕らとしては、ライヴの現場はもちろん、その様子をネットでもシェアしてもらえるのは嬉しいし、そこは人に迷惑を掛けないように気をつけてやってくれたらそれでいいです。

-MVもすごくいいですね。すごくクールで、ファッショナブルで、なおかつ生活と音楽の距離が近いように思います。

YU:今までも"踊れる"ってことはテーマにしてきましたけど、ダンサーがガチで面白い振付をできる曲ってなかったような。もしかしたら僕らが提案してきた"踊れる"って、イメージだけなんじゃないかって思ってた部分があったんです。そこでダンサーが最も踊れるビートってなんだろうって考えて、BPMがどうとか、ちょっと後ろノリの方がいいんじゃないかとか、いろいろ考えて作った曲だったから、ビデオもダンサーのみなさんに来てもらいました。そしたらみんなすごく踊りやすいって言ってくれて、作って良かったと思いましたね。

SHUKI:それこそRUN-D.M.C.からの影響があって、衣装もアディダスに協力してもらったんです。僕らが好み憧れる、音楽やダンス、ファッションなどの密接な関係性を、avexに移籍したタイミングで強く打ち出せたことも嬉しかったです。

YU:海外にいる何人かの友人に見せたら、みんな"すごくいいね"って反応をくれたんです。あらゆる人種の人たちに来てもらって撮影したんですけど、それっぽいわざとらしい感じにならなかった。これまでもグローバルなテイストは大事にしてきたけど、今回は特に"日本人と外国人"みたいな感じじゃなくて、真ん中に音楽があって誰しもが楽しんでる、すごくいい雰囲気が出せたと思います。自分でも仕上がったものを観て、音楽が人種や言葉の壁を超える力をさらに強く実感できましたから。

-この先I Don't Like Mondays.はバンドとしてどうなっていくのでしょう。

YU:僕はもともと限定的にバンド音楽が好きだったんです。でもいろいろと感性が広がっていくなかで、それでもひとつのことを貫くかカッコ良さと、いろんなことにチャレンジするカッコ良さがあるなって。そこで僕は正直飽き性なところも結構あって、"これがI Don't Like Mondays.だ"ってイメージを決めちゃうと、別でソロ・プロジェクトとかをやりたくなっちゃうタイプなんですよね。ひとつのところに定住することなく、この4人が持っているその時々の個性をどんどん外に向けて発信していきたいです。

-器自体も大きくなっていますし、盛りつけのアイディアも溢れてくる、バンドとしてすごくいい状態にきているような気がしたんです。

YU:だからなのか、結局自分たちでも何をやってるかわかってないっていう(笑)。

KENJI:そこが僕らの強みだと思います。4人でやっていればちゃんとハンドリングもできるし、めちゃくちゃにはならない。

-これからアルバムのリリース(2019年8月)がありますね。

YU:驚いてもらえるかどうかはみなさんの手に届かないとわかりませんけど、"「Do Ya?」からのこれ?"みたいな楽しみはあると思うんで、引き続きよろしくお願いします。