Member：SHiNNOSUKE（Vo/Gt） U（Dr/Cho） RYOTA（Ba/Cho）

Interviewer：秦 理絵

－最初に話した、"やめていくバンドもいるけど、続けるんだ"みたいな歌詞になったのも、Rockwellと作った曲だったからですか？

SHiNNOSUKE：Rockwellに渡したときに、歌詞は全部できてたんです。でも、SILHOUETTE FROM THE SKYLITを抜けたRockwellだし、この曲だから、Rockwellにお願いしたいなっていうのは思ってました。この曲はサポート・ギターにも参加してもらってるんですよ。（大内）慶君が弾いてくれて。慶君もINKTっていうバンドをやってたけど、解散してしまったので。そういうところを理解してくれる人たちにお願いしたんですよね。

－「Fight song」を手掛けたKousuke Saekiさんとはどういう関係なんですか？

SHiNNOSUKE：DefSTAR（DefSTAR RECORDS／※以前所属していたメジャー・レーベル）時代にAlliesっていうヒップホップ・グループをやっていて。当時、レーベルも一緒だし、Subcietyっていうブランドのモデルを一緒にやったりもしていて、年も近くて、仲も良かったんです。ことあるごとに遊んだり、一緒に曲を作ったりとかしてたんですよ。あいつがソロを出すときには、俺がギターを弾いたりとか。今回、初めてギターを使わずに打ち込みだけで作ってみたので、これをもっといいものにしていくところを手伝ってくれて。

－現行のポップ・カルチャーで旬と言われるようなトラックメイキングのやり方と、ルーキースのヘヴィで泥臭いものとがミックスされている感じが新鮮でした。

SHiNNOSUKE：そう捉えてもらえると嬉しいですね。そういうトラックメイキングを得意としてる人間とやれたのが良かったのかなと思いますね。

－「self hate」でアレンジに迎えたnecchiさんというのは？

SHiNNOSUKE：実は彼だけ、俺はまだ会ったことがないんですよ。彼が作った曲に歌詞を提供してたことがあって知ったんですけど。まだ21歳なのに恐ろしい才能を感じたんです。"こんなのどうやって思いつくんだろう？"っていうギター・フレーズを作るんですけど、その感じがこの曲の複雑な部分と合いそうだなと思って。自分たちで作り込んだものを渡したら、細かいところで変態的な感じを出してくれて良かったです（笑）。

－この曲の歌詞は、アルバムの中でも一番内省的な印象を受けました。"自分なんて大嫌いだ"って歌ってて。

SHiNNOSUKE：そうなんですよ。俺の音楽のスタートとしては、自分が嫌で仕方ないと思って、変わりたいと思ったことなんです。見た目がチャラいこともそんなに嫌だとは思ってないし、俺をわかる人だけわかってくれればいいけど、たまに変わりたくて仕方がないっていう気持ちが出てくる。そういう悩みをいろいろな人に話したりするんですけど、そのなかで忘れられないのが、さっきも話に出てきた慶くんが、"だったら、自分が嫌だっていうのを歌えばいいじゃん"って言ってくれて。たしかにそうかもな、と思って作ったんですよね。だから、この曲はサビの歌詞から作ったんです。

－こういう思いって、今まではなかなか歌詞にできなかった？

SHiNNOSUKE：基本的に俺たちの音楽は、ネガティヴなところからポジティヴなところに向かっていくことが多いんですけど、ここまで個人的なことは出せなかった。

－このアルバムに「self hate」があることによって、最終的に「リアライズ[Album Ver.]」に辿り着くことが美しく感じるんだろうなと思いました。

SHiNNOSUKE：うん、そういうふうに聞いてもらえると嬉しいですね。

－アルバムのタイトルを"The Sun Also Rises（＝陽はまた昇る）"という言葉にしたことも、ルーキースがこれからに懸ける想いが伝わってくるなと。

SHiNNOSUKE：前作が"From Dusk Till Dawn"で、"夕暮れから夜明けまで"っていう、もがいてる時間なんですよ。夜明けを迎えたくて作ったアルバムで、そういう歌詞の曲ばっかりだった。そこで夜明けを迎えたかったけれど、結局迎え切れずに6年間、夜中を歩いてたんです。でも、やっと6年ぶりに"陽はまた昇る"って言えるものができたので。過去の歴史を含めて、自分たちを体現できるアルバムになりましたね。