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INTERVIEW

Japanese

HERE

2018年08月号掲載

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Member:尾形 回帰(Vo) 武田 将幸(Gt) 三橋 隼人(Gt)

Interviewer:高畠 正人

-武田さんや三橋さんは、9mm Parabellum Bulletなどのサポートで大きな会場を経験していますが、自身のバンドで出るのは気持ちが違うものですか?

三橋:そりゃあ自分のバンドですからね。やってやろうって気持ちになりますよ。もちろんサポートはサポートで気合は入っているんですけどね。

武田:自分のバンドだと主役になれるので、それは最高ですよ。

-バンド史上最高キャパで歌うヴォーカリストに対して、大会場の経験値が高い武田さんからアドバイスなどはありますか?

武田:お前が一番だ! 心配すんな!

尾形:それ、アドバイスじゃないよ......。任せてください、ロックスターに!


「OH YEAH」に込めた忌野清志郎への想い


-そして、フリー・ライヴ翌日にはアルバム『OH YEAH』が出ます。10周年の節目に出す5枚目のフル・アルバムということですが、当初はベスト盤の予定だったとか?

尾形:10周年だから、結成当時の曲を新録して出そうと思っていたのですが、武田から"新曲が多い方がアルバムとしてはいいと思う"って言われて、"それもそうだな"と。結局初期曲は2曲のみで、あとは新曲のオリジナル・アルバムにしちゃいました。

-新曲ができているならそれをやった方がいいと。

武田:とはいえ、結局流通(最強)盤にはベストもつけるんですけどね(笑)。

尾形:困ったのは、ベスト盤を作るつもりだったから曲作りの期間を短い期間しかとってなかったことですね。僕はこう見えてしっかり準備をするタイプなので、途中で"あれ? なんで時間がないんだ?"ってなって、"あ、そうか。新曲にしたせいだ"って気づきました(笑)。

-オリジナル・アルバムになったことで、三橋さんとしてはどうだったんでしょうか?

三橋:新曲のレコーディングの方が、今のバンドのパフォーマンスを発揮しやすいですからね。オリジナル・アルバムになって良かったと思います。

-アルバムを作るにあたってのテーマは?

尾形:特にテーマは設けてませんでした。自分たちを取り巻く状況をひっくり返せるような曲を作りたいという意識で、1曲1曲心を込めて丁寧に作ろうと思っていただけで。

-アルバム・タイトルはなぜ"OH YEAH"に?

尾形:今、ライヴハウスで"オーイエー!"とか"イエーイ!"って言ってるバンドって少ないじゃないですか。むしろちょっと恥ずかしいんじゃないかな? だけど、僕らは昔からずっと"イエイ、イエイ"言い続けてて、改めて、ロックの基本用語である"オーイエー!"っていい響きだなと。いろんな感情を内包してて、さらにロックの歴史を勝手に感じてます。

-「OH YEAH」って曲も収録されています。HEREには珍しいロック・バラードですね。

尾形:歌詞の中で"清志郎"って単語が出てくるんですけど、僕の中では"イエーイ"って言ったら清志郎(忌野清志郎)なんですよ。実は僕らの前身バンド(インビシブルマンズデスベッド)時代のマネージャーが、かつて忌野清志郎さんを担当していた宣伝マンの人で。僕らにとって清志郎は、ずっと近い人というか、意識せざるを得ない存在だったんです。

-たしかに、忌野清志郎さんのライヴでは"イエイって言えー!"ってコール&レスポンスが定番でしたし、"オーイエー!"もよく叫んでましたね。

尾形:ただ、あまりにも近い存在だったので、抵抗していた時期もあったんです。だけど、根底にある影響は拭い切れませんからね。

-派手なファッションに奇抜なメイク、ロックンロールを土壌とした音楽をやる以上、やっぱり避けては通れない存在だったわけですね。

尾形:僕は日本語のロックってものを意識して曲を作っていますけど、そのなかで清志郎が残してくれた言葉とか歌詞って自分の中でめちゃくちゃ大きいんです。だから「OH YEAH」は、HEREなりの答えであり、アルバム全体を象徴する曲になっているのかもしれません。いいアルバムになったと思います。