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INTERVIEW

Japanese

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2017年12月号掲載

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Member:ISATO(Vo) Daiki(Vo/Gt) まーきー(Gt) しゅうま(Ba) Natsuki(Dr)

Interviewer:蜂須賀 ちなみ

-その状況はどういうふうに打開していきましたか?

Daiki:とにかくメンバー同士で話しましたね。さっきNatsukiも言ってたように、正直、メジャー・デビューということもあって最初は大人の方に指揮を執っていただいてたんですよ。だけど自分たちで話して、悩んで、"いかに自分たちができてなかったか"っていうところに目を向けてイチから考えました。小1時間黙り込むようなこともありました。

-かなりシリアスな感じだったんですね。そういう話し合いをし始めたのはいつごろでしたか?

Daiki:それが実は結構最近なんですよ。

ISATO:まず前のシングル(2017年4月リリースの『スターライト』)を出す前に、みんなで今年1年間のスケジュールを組んだんですよ。"2017年は特に攻めよう"と思って自分たちで考えてやっていったことがいっぱいあったんですけど、でも4月のリリースと5月のワンマン(渋谷TSUTAYA O-WESTと心斎橋Music Club JANUSにて開催した"「スターライト」リリースツアー")を終えた段階で思うような結果が出ていなくて、予定を変更せざるをえない状況になってしまって。"どうしたらええんやろ"ってモヤモヤしてたときに、リーダーのDaikiが話し掛けてくれて、それに対して(他のメンバーが)"僕はこう思ってます"っていうふうにバババッと言っていた感じですね。それが6、7月ぐらいですかね。高速のサービスエリアでいっつも話し込む場所があるんですけど、そういうところでみんなで話して。今までで一番話したかもしれないですね。だからこの3年間の中でも、2017年が一番濃かったんじゃないかなと思います。

しゅうま:そこから"(ファンを)待たせてしまったぶん、いいものを作らないとね"っていう話になって。それからはライヴをしつつ、『未完成』制作のための準備を水面下でやっていたような記憶がありますね。

Daiki:8月ぐらいからそういう意識の変化みたいなものがライヴにも出始めてきたので、そのあたりから曲作りをスタートさせたんですよ。それで今は、ここから一歩目を踏み出そうという気持ちですね。

-これまでの2枚のミニ・アルバムはバンドの武器を増やそうとしていろいろなことに挑んでるような印象があったんですけど、今回は3枚目にして1stアルバムみたいな音がしてるなと思って。最初にDaikiさんもおっしゃっていたように、無駄なものが削ぎ落された感じがありますよね。

Daiki:"伝えたいことってなんやったんやろうな"っていうのを振り返ることが多かったです。僕らは1枚のアルバムにいろいろなことを結構詰め込みたがるタイプなんですけど、太いパイプがドンと通った作品を1回作ってみようじゃないかと。でも振り返るだけじゃダメなので、中身をすごく大事にしつつ、外身を少しずつ変えていこうかなっていうスタンスなんです。

-中身というのは歌詞の内容や伝えたいことで、外身というのはサウンドのことですよね。

Daiki:そうですね。サウンドに関しても、レコーディングする前からプロデューサーの人とたくさん話しました。これまでは任せっきりだったというか、"こういうのどう?"って言われるのに対して"いいっすね!"って乗っかっていくことが多かったんですけど、今回は"こうしたいんですけど"って自分の意見をかなり言っていきましたね。僕個人で言うと、結構揉めた記憶もあるんですけど(笑)、そういうのも経てできた音だったので、それで良かったかなって思います。

まーきー:全体的に歌に寄せたような作品にはなってるんですけど、(サウンドの)広がりはちゃんと残しておきかったので、そのあたりについてプロデューサーの人とたくさん話をしながら制作していって。ギターで言うと、今まではアンプで音を録ってたんですけど、僕だけシミュレーターの音を使ってみたりして、ヴォーカルとも被らず、Daikiのギターとも被らず、っていう位置づけを考えながらやっていきました。

-全体的に各プレイヤーのエゴよりもバンドとしての塊感をガツンとぶつけるような音だなと思いました。

Natsuki:そうですね。僕もそっちの方が大事かなと思いながらやっていました。"僕はこうしたい"というよりかは"バンドとしてこうするべきやと思うからそうした"っていうことの方が多かったですね。各楽器のこだわりっていうものはそこに付随してくるものだと思ってるので。

-7曲ありますけど、特にどの曲が音作りに苦戦しましたか?

Daiki:「ふたり」はわりと前にできた曲だったんですけど、もともともっと速い曲だったんですよ。だけどこの曲に関してはホンマに歌を押していきたいよねっていう話になって、テンポ感についてかなり話し合いましたね。僕ら的には結構な挑戦だったんですよね、このゆっくりなテンポっていうのは。隙間を空けた方がいいところもあれば、空けすぎるとただの骨組みみたいになっちゃう部分もあるし。それでどうしようかと悩んだ結果、最終的にオーケストラが入りました。こんなに盛大に同期を入れたことはなかったんですけど、すごくいい感じで曲の隙間を埋められたと思いますね。