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INTERVIEW

Japanese

音×AiR

2017年03月号掲載

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Member:楓(Vo) MASAYA(Ba) 竜之介(Dr)

Interviewer:秦 理絵

-なるほど。バンドのバイオグラフィの話に戻すと、結成してから半年足らずで10代限定のオーディション"十代白書"でグランプリを獲得したそうですね。

竜之介:最初は決勝があるとかよくわかってなかったんですけど、予選の会場に出られるからっていうので、締め切りの1日前に応募したんですよ。

楓:そしたら決勝にいっちゃって。

竜之介:あんまりかっこいい話じゃないけど......。

楓:その勝ち負けは投票制だったから、めちゃくちゃ知り合いを呼んだんです。

竜之介:それで勝ったみたいなところがあるよね。

楓:他のバンドは30~40人ぐらいのところを、音×AiRは200人呼んで。

-それ、他のバンドに嫌われるやつですよね(笑)。

楓:あとから"いまだから言えるけど、お前らめっちゃ嫌いやった"って言われました。

竜之介:そのときに出てた先輩のバンドはすごくかっこよかったんですよ。

楓:音楽的にもライヴでも僕らはボロ負けしとったのに。

MASAYA:勝っちゃったんです。

竜之介:気まずい感じやったな。

-それでも優勝したことで変わったことはありましたか?

竜之介:バンドを続ける理由になりましたね。

楓:グランプリを獲れたことで、インディーズでCDを作れたんですよ。

竜之介:関西のライヴハウスを回るツアーみたいなのもあって。

楓:それでもっとやりたいっていうバンド欲が膨らみました。

-そのあと、高校時代に東名阪でワンマン・ツアーもやってますよね。

竜之介:そのときのことで覚えてるのが、豊橋clubKNOTの次の日が福知山のSTUDIO FARMだったんですけど、豊橋で"めっちゃいい"って言ってくれたおっちゃんが、次の日も続けて来てくれたんですよ。しかも次の日はお客さんがそのおっちゃんひとりやって。

楓:そのおっちゃんひとりのためにライヴをしたんです。

MASAYA:お客さんが来ないとか初めてやったんですけど......でも、あれは良かったな。

竜之介:うん、良かった。そのおっちゃんひとりのためだったから、そこに向けてぶつければいいんだとか、そういうことを考えながらやりましたね。

楓:あれでメンタルは鍛えられました。いまでもライヴハウスの床が見えるようなライヴはざらにあるんですけど、そのときの経験があったから、"じゃあ、全員の顔を見てライヴをやろうぜ"とかメンバーとも話してますね。

-で、高校卒業と同時に、バンド活動に本腰を入れるようになった?

竜之介:いや、きっかけはそこじゃないかな。

楓:高校のときから本格的にやってるつもりだったんです。

-進路とかで迷いませんでしたか?

楓:僕は他に道がなかったんです(笑)。あれもこれもって選ぶような感じじゃなくて、"音楽しかできひんなぁ"と思ってました。

MASAYA:音楽をやめるっていうのは考えなかったですね。

竜之介:高校時代にバンド友達はいましたけど、大学受験のためにやめますとかって人も多くて。そういうのが不思議やなと思ってたけど......今度はうちのメンバーもやめるしな(笑)。

-去年、ギターの大地さんが脱退して。

竜之介:"うちもそうなるんかい!?"と思いましたね。どこか他人事だと思ってたから。

楓:"俺らはそんなことないやろ"って。別に根拠はなかったんですけど。

-新しいギタリストを入れようとは思わなかったんですか?

竜之介:最初は"どうしよう?"っていう感じでした。でもいまってドラム、ギター、ベース、ヴォーカルっていう編成のバンドばっかりでもないんですよね。外国のバンドの映像とかも見て、どうやったら3人でできるだろうって勉強したんです。そしたら、楽器を演奏しながら、サンプラーを叩いてたりするグループもいて。そういうのもできるんじゃないかと思って、もっとクリエイティヴな発想で、いろんな音を出せるバンドになっちゃおうと。それが音×AiRの武器になりそうな気がするんですよね。

-なるほど。楓さんはギター・ヴォーカルをやらないんですか?

竜之介:それはちょっと無理だなぁって(笑)

楓:もともとバンドを始めたときはギターを持つ曲が五分五分だったんですけど、2~3年経つと、ワンマンで(ギターを)持ったら"おー!"ってなるぐらいに。

-1~2曲ですね(笑)。

楓:で、いまはゼロですね。

-歌にすべての才能がいった、と。

楓:そうですね。歌にすべてを捧げてますね。

竜之介:ただ、ギターが下手なだけや! まぁでも、歌ってる人は自由にしててほしいんですよね。(楓に)ギターは嫌がるもんな?

楓:ギター・ヴォーカルはかっこいいけど、バンドをやり始めてからいままで、ギター・ヴォーカルをやりたいと思ったことは一度もないですね。