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INTERVIEW

Japanese

Qaijff

2016年04月号掲載

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Member:森 彩乃(Vo/Pf) 内田 旭彦(Ba/Cho/Prog) 三輪 幸宏(Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-Track.6「グッドナイター」はとてもポップな曲だけれど、亡くなった人から今も生きている人へのメッセージという、切なくてシリアスなテーマですよね。

内田:僕の祖父が亡くなって、祖母がすごく悲しんでいたんです。"夢の中でも会えたらなあ"と言っていて......すごく切ないなと思って。自分がもし祖父の立場だったら、祖母になんて声をかけるかなと考えてイメージを膨らませていった曲ですね。悲しい曲を悲しい雰囲気で歌っても仕方がないと思うんですよね。悲しい曲を明るく歌った方が切なくなったりもするし。

-悲しい曲を明るく歌うことには、悲しみを救うニュアンスもありますよね。すごく優しさを感じました。

内田:ああ、僕、結構優しいんですよねえ。

森:今の"優しさ"は性格の話じゃなくない(笑)!?

内田:(笑)彼女は"ネアカ"なんですけど、僕は"ネクラ"だから、自分自身を救いたい気持ちがあるんだろうなと思うんです。だから希望の歌が好きなんだなと思いますね。

-では森さんが内田さんの詞を歌ってくれるのは非常にいい折り合いがついていますね。そしてTrack.7「Don't Stop The Music」は名古屋グランパス2016シーズンのオフィシャルサポートソングとして書き下ろした楽曲。内田さんは10代のころ、グランパス・ユースに所属してらっしゃったんですよね。サッカー選手としてはかなりエリート・コースだったと思うのですが、なぜお辞めに?

内田:えっ(笑)!? めっちゃ恥ずかしいことを言うと......バンドをやりたかったからです......。

-どんどん小声に(笑)。全然恥ずかしいことじゃないですよ。

内田:高校3年生のときに、親にも誰にも相談せず急に辞めてしまって。親も応援してくれていたし、チームも俺をこの先どう育てるか考えてくれていたと思うし......ずっと後ろめたい気持ちで過ごしてきたところもあって。

-でも今回こうしてお話があって、そのサポートソングに"Music"という言葉が入っているのもドラマティックだなと思いました。人に歴史ありだなと。

内田:"サッカー・チームのサポートソングだからといってサッカーっぽくするのはちょっとな"と思って(笑)、自分がかっこいいと思うフレーズにしたかったんですよね。

-......では"Music"を入れたのはドラマ性があったり、グランパスとQaijffをリンクさせるという意味などは特になく?

内田:そうですね、全然考えてなかったです。

森:ええーっ!? マジで!? 自分はサッカー辞めて音楽をやって、今回サポートソングのお話をいただいて、その曲に"鳴り止まないこの音楽を"というメッセージを込めて"自分の選択は間違ってなかった。自分たちの音楽でグランパスの選手と観客のみんながひとつになる――だからこその「Don't Stop The Music」です"とかじゃないの!?

内田:あー、全然違う(笑)。自分がこの曲に入れるフレーズで許せると思えたのが"Music"だったんです。だから意識的に"音楽"という意味合いとしてその言葉を入れる気はなくて......でも、心の奥底で、今言っていただいたことを思っていたのかもしれないですけどね。

三輪:それずるいなー(笑)!

-(笑)サビで何度もタイトルがリフレインするのはJ-POPの定番ですから、幅広い層に受け入れられそうですね。

森:大前提にあるのは、サッカー・ファンが聴いてくれることだったので、絶対的にわかりやすくて頭に残って、みんなで歌えるものでないといけないなという考えがあったので。

三輪:すでにサポーターさんからの反応もあるよね。

内田:サッカーは"オオ~オオオオ~♪"とか"名古屋グランパス! チャチャチャ"とか、歌に意味がないんですよ。でもそれを歌いながらみんな楽しく応援しているし、実際選手はそれに勇気づけられているし......そういうこともあって"Don't Stop The Music"というサビの響きはすごく重要だったんですよね。

-趣きの違う7曲で"Life is Wonderful"を伝える作品になりましたね。

森:今回の"Life is Wonderful"というタイトルもハッピーな顔で"Life is Wonderful!"という感じではなく、"たくさん泣いてつらい想いもして......だけど、だけど! Life is Wonderful!"という感じなんですよね。そういうところから生まれたポジティヴな気持ちを、素直に自信を持って出せた作品になったと思います。