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INTERVIEW

Japanese

四星球

2016年02月号掲載

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Member:北島 康雄(シンガー) U太(Ba) まさやん(Gt) モリス(Dr)

Interviewer:岡本 貴之

-曲を作るときは、全部北島さんが書いた詞が先にできているわけですか?

北島:そうですね。

U太:今回は、歌詞をかなり削ってるんですよね。大事なのはメロディとシンプルさだと思っていて。言うても、全部のメロディが残ることってなくて、特徴的なポイントが残るんですよね。それをどこに落とし込むかというか、クセのある、フックのあるメロディをいかに続けるかを考えたりとか、シンプルになりすぎるのもまた違うし。アレンジのフックもどこに効かせるかというのも考えましたね。だから引き算の作業でした。

-引き算をしたうえでこれくらいの情報量というのもすごいですね(笑)。

モリス:クセを残そうとするとそうなっちゃうんですよ。

U太:音も入れたがるので、全員。もうお腹いっぱいになっちゃう(笑)。

北島:放っといたらもう、この12ヶ月を3年分とか作ってしまうんですよ。

一同:(爆笑)

北島:中1から中3になるくらいの。そうなっちゃうんですよねえ。

U太:今回は時間も短くなっているんですけど、下手したら10分くらいの曲が普通にできてしまうので。そうなると聴く方もしんどいですからね。

-でもこれだけの情報量がありながら、うるさい感じがしないというか、爽やかさすら感じる音になっている印象です。

U太:今回はそうかもしれないですね。

北島:それで言うと、普通は曲を作ってしまってから曲順を考えるんですけど、曲順ありきで作って行っているんで。4月の曲のあとは5月が来るってわかっているわけじゃないですか? その関連性みたいなものが聴きやすさに繋がったのかもしれないですね。

U太:曲のキャラ付けをしっかりしましたね。これだけテーマがハッキリしていたら、似たような曲があってもしょうがないので。いろんな音楽があることも聴きやすさに繋がっているかもしれないですね。まあ僕らの音楽知識なんてペラいんですけど(笑)。その中でもいろいろやれたのがよかったのかなって。

-いや、でも「MOONSTAR daSH」はシングルとはまったく違うEDM風のアレンジが施されていてビックリしましたけど。

北島:ははははは。

U太:酷いですよね(笑)。これに関しては、僕らの案というよりはエンジニアさんが提案してくれたアイディアなんですよね。ずっと一緒にやっている徳島出身のエンジニアさんがいるんですけど、スタジオに入ったら変なリズムが聴こえてきて(笑)。"なんすかこれ?"って言ったら"ちょっとやってみた"と。だからチーム感が出たというか。

モリス:スリルあると思いますよ"このまま行くんかな?"って(笑)。

北島:このまま終わっちゃうんかな?っていう(笑)。

まさやん:"やっぱシングル買わなアカンのかなあ"って。

北島:"ああ、戻ってくれた!"(笑)。

-MVが公開された「鍋奉行パエリアに挑戦」はバンドの新しい挑戦を比喩したタイトルでしょうか。

北島:ずっとテーマとしては、常に新しいことをしていきたいというのはありますし、ヴィジュアル系のバンドさんのところに飛び込んだとき(※昨年11月開催のMERRY主催フェス"NOnsenSe MARKeT 3F -ラムフェス-"に出演)に、やっぱり新鮮だったんですよね。面白いかどうかの精神でやっている人間が、ヴィジュアル系のシーンでやったりとか、パンク畑にバーンと入って行って、自分たちのスタンスでやりつつ向こうにも寄せるという。それが楽しかったので。いろんなことに挑戦したいというのは前提としてまずあって、それをユーモラスにタイトルで表したというところはありますね。何に挑戦するかということは悩んだんですけど(笑)。

-どこから"パエリア"が出てきたんでしょう?

北島:いろんなジャンルの曲を入れたかったので、"パエリア"という言葉を入れることによって、そういうジャンルを取り入れる可能性も生まれるなと思ったんですよね。例えば、「大人の日」(Track.6/5月のうた)とかも、"端午の節句"に掛けてタンゴでやってもよかったと思うんですよ。その先に可能性を見据えつつ、タイトルを付けているんです。でも、それをやるかやらないかは曲を作って行くうえでの選択肢でしかないので。その可能性をだけは持たせられるような言葉は入れているんです。