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INTERVIEW

Japanese

WONDER WONDER

2015年05月号掲載

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Member:松尾 美樹 (Vo) 八島 詳 (Gt) 吾郷 大樹 (Ba) 栗田 結依 (Dr)

Interviewer:山元 翔一

-また、歌詞に関していうと、今作でも1番アッパーな楽曲であるTrack.2「怪獣がどこかで」の"怪獣がどこかで流した涙は/地球の奥深い所に隠されているんだってさ""怪獣がどこかで語った笑い声は/青い空になって僕らを包んでいるよ"というフレーズが印象的なのですが、この楽曲ではどのようなことを表現されようとしましたか?

松尾:この歌詞意味がわからないって言われることも多いですが、ちゃんと理由があってこの歌詞なんです(笑)! "地球の奥深いところに隠されてるんだってさ"は現在戦争で失われていっている命のこと。私が住んでいる日本は平和な国だから、毎日どこかで戦争が起こっているなんて想像もできない暮らしをしているけど、その事実がテレビのニュースで流れるその時間。人が逃げ惑って死んでゆくその数十秒の映像が、バラエティや他の情報で押し流されて行く感覚が、悲しみや汚れたものを土に埋める感覚に似ている気がして、きっと昔から大切な悲しみは奥深くに隠してきたのではないかと考えていました。いつかそうやって隠してきた黒い部分が地面に出てきそうな予感がしていて......不安。これに対して、"青い空になって僕らを包んでいるよ"は、そんな状況の中でも昔からひとりひとりが抱く幸福感に今も守られているという感覚。そんな世界で生きているのだから、悪いことあっても仕方ない。"いいこと見つけてラッキー!"って気持ちでいたら気楽じゃないかと思って。そんな歌詞です。

栗田:歌い出し、最初は"世界中のどこかで流れた涙は"だったよね? 私がずっと「怪獣がどこかで」だと思ってて、いつしかほんとにそうなりました(笑)。

-個人的にWONDER WONDERの音楽はSEBASTIAN Xに通じるものがあると感じているのですが、4月19日の松江大根島HOME公演では、SEBASTIAN Xと同じイベントに出演されていましたよね。この日の公演はいかがでしたか?

松尾:まるで夢のようでした。あれ幻だったよって誰かから言われたらそれを信じて納得してしまうくらい(笑)。 SEBASTIAN Xと私たちと通じるものがあるなんていうのは本当に失礼に思うくらい、彼女たちのパワーの大きさを見たように思います。なんだろう、海とか空とかを突き動かすようなエネルギー。屋外でライヴすることで、解き放たれたように、彼女たちの芯の強さを感じました。だからこそ、その突き抜けた音楽に心を震わせて人々がついていく!みたいな感じ(笑)。 なんか、言葉にするとヘタクソだけど(笑)。 通じるものがあると言われることもありますが、WONDER WONDERは真逆なのかもなぁと思ったりしました。突き動かすというより受け皿のようなところにいる気がしました......。嬉しすぎる気持ちと、WONDER WONDERの音楽についてじっくり考えるきっかけをくれたイベントでした。憧れのSEBASTIAN Xと同じイベントを共有したこと、まだ実感できないのと、なんだかいろんな気持ちで、2日経った今でもなにかモヤモヤとしています(※このメール・インタビューは4月21日に回答をもらいました)。WONDER WONDERってどんなバンドなんだろうって考えています。......もしかしてこれが方向性というものなのか......!生まれて初めてバンドの方向性を考えています。とにかく、個人的にもWONDER WONDER的にもいろんな意味で贅沢な経験をさせていただきました。本当にいろんな人に感謝しています。特にイベンターの後藤さんとやしに感謝(笑)!!!

-今年の夏のシングル・リリースに向けて音源を制作中とのことですが、これはどういったものに仕上がりそうですか?

吾郷:やっしーさん、そこんとこどうなんすか。

八島:はい。実は昔っからラフはあるんだけど、歌の存在感がでかすぎて手に負えんくて形にできてないのが何曲かあるから、それをゆっくりしっかり形にしたいかな。冬の夜中に生まれた「頬をかすめる」とかね。みんな聴いたらびっくりするで、絶対。

-今後どのような活動を予定していますか? WONDER WONDERの今後の展望や目標について教えてください。

八島:ひとりでもたくさんの人にWONDERが届いて欲しいです。自分が音楽を聴いて感じた胸の高鳴りを、同じように誰かが感じてくれるなら最高です。

栗田:WONDERは私の初心に帰れる場所で、希望でもあるので、いい意味で私たちらしさを忘れずに活動できたらな、と思います。

吾郷:ジブリに採用されたい。

松尾:みんなのうた!