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INTERVIEW

Japanese

Far apart Daily life

2015年02月号掲載

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Member:今井 学 (Vo/Gt) 石川 悟 (Gt/Syn/Cho) 早田 詠希 (Ba/Cho) 安藤 善 (Dr/Cho)

Interviewer:岡本 貴之

-その一方でバラード曲では歌を盛り立てる演奏に徹している印象ですが、そこで歌われる内容は「You are not alone」にあるように、ある種の救いを求めているような曲に聴こえます。今井さんが歌詞を書くうえでの一貫したテーマってありますか?

今井:オルタナなんかをやっていたときには、"吐き出すこと"がテーマだったんです。吐き出して押し付けるタイプだったんですよね。そういう内向的な部分から、今回は"放つ"という言葉が出てくるんですけど、聴いている誰かに対して伝えていかなきゃいけないなというメッセージ性を考えていて。「You are not alone」という曲は、大きなテーマ的には3.11があるんです。被災地の方の為にとかではなくて、自分たちがそれを忘れないようにという、この曲をやれば3.11という出来事を自分たちも思い出すという意味で作りました。

-やはり3.11以降のご自分の音楽への関わり方って変わりましたか?

今井:今、全体的に日本が暗い感じなんで、やっぱり光とかいう言葉が多くなった気がしますね。

-「Social Sheep」に"前倣え右倣え弾かれるマイノリティ"という歌詞がありますが、自分たちがマイノリティだという意識がある?

今井:「Social Sheep」自体がサラリーマンというか社会人的な目線で書いているんです。出る杭は打たれるというか、マイノリティな音楽をやっていれば売れない、みたいなところはあるんで(笑)。

安藤:ちょっとシニカルな詞になっているよね。

石川:まあでも皮肉めいているかと思いきやサビでは主観的な悩みとかの歌だっていうどんでん返しがあると思うんですけどね。

-今井さんが書く歌詞の世界観については、他のメンバーの方々はどのように捉えていらっしゃるんでしょう。

安藤:僕も抽象的な概念を自分なりに考えるのが好きなので、凄くいいなと思っていて、詞に関しては全部任せていますね。

早田:このバンドが自分はもともと好きだったので。言ってること自体ひねくれてるかも知れないですけど、その方が耳に残るんですよね。言葉の全体的なニュアンスは曖昧なんで、どう捉えてもらってもいいんですけど、ちゃんと言っていることは聴いてほしいし伝わってほしいなと思います。

-石川さんは1番長く今井さんと活動をしてきた中で、変化って感じていますか?

石川:そうですね。今までの楽曲って詞を読んで自分の中のストーリーを想像するんですけど、だいたい出てくる主人公がティーンエイジャーなイメージだったんです。でも今回のアルバムを聴くと主人公が大人だったりするので、昔に比べると色々な世界が表現できるようになっているんじゃないかな、という気がしますね。もともと言葉の選びかたが上手いなと思っていて。歌詞を読まずに初めて歌を聴いて、入ってくる単語を選ぶのが。そこから歌詞に惹きこめる力があるから、歌詞カードを読んだときにもっと深く考えられるようになっていけば、もっともっと良くなるなと思います。

-ライヴについてはどんなところが観どころでしょう?

石川:例えば自分がCDを聴いてライヴを観に行ったときに、"あれ?CDの方が良かったな"みたいなことが多くて。それは絶対嫌なんですよね。だからCDと同等もしくはそれ以上のものを見せたいと思ってやっています。音に関しても、バンドの音がちゃんとしているぞ、というのを聴いて欲しいですね。