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INTERVIEW

Japanese

夜の本気ダンス

2014年11月号掲載

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Member:米田 貴紀 (Vo/Gt) 町田 建人 (Gt) 鈴鹿 秋斗 (Dr/ Cho) マイケル (Ba)

Interviewer:天野 史彬

-今回、「Only Seventeen」と「Only Nineteen」っていう曲があるんですけど、この2曲に相互関係ってあるんですか?

米田:これはたまたまです(笑)。サビの歌詞を考えてる時にちょうどハマったんがこの言葉で。「Only Seventeen」はどっちかと言うと男の子で、「Only Nineteen」は女の子っていう感じなんですけど、そこまで関係性はないですね(笑)。

-完成されてないもの、未熟なものを欲する感覚って、自分たちがダンス・ロック――ひいては"踊る"という行為を求めていく理由に関係していると思いますか?

米田:う~ん......例えばライヴでも、"こうやって踊ってくれ"っていうよりかは、お客さんが自由に踊ってくれた方が、こっちとしても楽しいっていうのはあるかもしれないです。完成されてるより、みんながバラバラでも楽しんでくれてたらいいかなって。

マイケル:あまり深く考えたことはないですけど、単純にダンス・ロックって、観てる方もやってる方も楽しいから。だから何も考えずに、みんなで楽しめたらいいかなって思います。ただそれだけですね。

-前の取材のとき、夜の本気ダンスってアガるし踊れる音楽っていうイメージだけど、でも実際のメンバー4人の人間性が元々そういうものかといえば、それは違うっていうことも話したんですよね。特に米田さんは、ステージ上と舞台裏でのギャップが激しいっていう話もして。そういう人たちがなぜ、今こうやって人を踊らせようとしているのか、その根本に何があるのかなっていうのが疑問だったんですよ。

米田:僕が夜の本気ダンスの前にやってたバンドは暗い、そこまで盛り上げるようなバンドじゃなかったんですけど、その反動もあるのかもしれない。もっとお客さんとコミュニケーション取りたいと思ったというか。その流れでそっちに行ったのかもしれないです。

マイケル:あと、憧れみたいなのはありますよね。自分が影響受けたり思い入れがある音楽があって、その人たちと同じ場所で音楽を鳴らしたいっていう、その世界に対する憧れっていうのは強いと思います。そういう意味で、ちょねくんは自分のやりたいヴィジョンがしっかり見えてる部分が大きいんじゃないかなと思いますね。自分はこう見せたいっていう目標がしっかりあって、そこに向かってアプローチしてるから、舞台上と舞台下のギャップが大きくなるんじゃないですかね。でも、それはすごくいいことやと思う。それこそ、ロック・スターってそういうものだと思うし。ちょっとやりすぎくらいじゃないとカリスマ性って出ないと思うし。

-米田さん、どうですか?

米田:的を射てると思います(笑)。生まれついてのロック・スターみたいな人っているじゃないですか。でも、僕は憧れ型というか。パフォーマンスとか動きとかで、憧れてる人のいろんな部分を吸収しながら、"そうなりたい"って思いながらやってるから。

-米田さんの憧れの対象っていうのは、前に話してくれたARCTIC MONKEYSとかFRANZ FERDINANDとか、あの辺のバンドのこと?

米田:あと、岡村靖幸さんとか。

-あぁ、やっぱりそうなんですね。僕、このアルバムを聴いてすごく岡村ちゃんを感じたんですよ。

米田:岡村靖幸さんは自分にとってすごく重要な人ですね。知ったのは4~5年前ぐらいなんですけど、衝撃がすごくて。曲もそうだし、歌詞も衝撃でしたね。歌詞のリズム感がすごくて。たぶん歌詞カードを読むと何言ってるかわからん部分もあると思うんですけど(笑)、曲として聴いたときに成立してしまうというか。あとはパフォーマンスも、あの縦横無尽に動く感じとか。だいぶ影響は受けましたね。

-なるほど。"憧れ"に関して言うと、たとえば、本来の自分たちの性格的には暗くて内省的な音楽をやってることがフィットすることはするんだけど、それじゃ自分自身があまりに"完成"されすぎてしまうからこそ、自分とは違うものに憧れるっていうこともあると思いますか?自分自身をもっと不安定な場所に追い込みたかったからこそ、自分の本来の性格とは違った要素を持つ人に憧れるし、それゆえにダンス・ロックに向かっていった部分もあるというか。

米田:あぁ......そうかもしれないですけど、でも、やってみたら案外こっちのほうがしっくりきてたっていう部分もあるかもしれないし。