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INTERVIEW

Japanese

Nostalgic four past and Cigarette end

2014年09月号掲載

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Member:川本景大 (Ba/Vo) 南條良太 (Gt)

Interviewer:齋藤 日穂

京都エモ・シーンの重要バンドNostalgic four past and Cigarette endが、TOWER RECORDS限定リリースの『kabuki.EP』を経て、ついに自身初となるミニ・アルバム『サヨナラのわけ』を9月10日にリリースする。幾度かのメンバー・チェンジを乗り越え、日々の苦悩や喜び、淋しさなどを音に託した彼らが鳴らすエモーショナルなギター・ロックは聴く者の胸を打つ。そんな彼らの想いが余すことなく詰まった今作について、川本景大(Ba/Vo)と南條良太(Gt)にメール・インタビューを敢行。バンドの結成からアルバム制作までとことん話を訊いた。

-まず、Skream!初登場ということでバンドについてお伺いします。幾度かメンバー・チェンジを経て2014年より今の4人体制になったとのことですが、経緯を教えてもらえますか?

川本:元々は寺田康治(Vo/Gt)と僕の2人を中心として2011年末に結成しました。そこより約1年間活動を続けていく中でそれぞれが人生の岐路に差し掛かり、まずドラマー、続いてギターが抜けていきました。その際に友人でもあった現ドラマー佐藤修介と現ギター南條良太にオファーを掛け、2人とも快諾してくれたのでほとんど足を止めることなく活動することができたことは有り難かったです。南條は当時から現在も続けている別バンドがあったのでサポートとして迎えたのですが、何度もライヴを重ねる中でノスタルにいなくてはならない存在となり、正式メンバーとして迎えました。

-Nostalgic four past and Cigarette endという長いバンド名ですが、由来はありますか?

川本:2人でバンド名を考えていた時に聴いていたJohn Fruscianteのアルバム・タイトル『Niandra Lades & Usually Just A T-Shirt』に強烈なかっこさを感じ、長い名前にしようと思い付けました。andを起点に左右を過去と未来や正義と悪、白と黒のような両極の意味合いを持つようそれぞれNostalgic four pastとCigarette endを置き、andの持つ中間地点のジレンマを表しています。実はバンド名を決定してすぐ大きな勘違いをしていたことに気付いたんですが、語呂が良いので発音はそのままにスペルに修正を加えて現在までゴリ押しできています(笑)。

-前作『kabuki.EP』をTOWER RECORDS限定でリリースされていますが、周囲の反応はいかがでしたか?

川本:僕たちにとってTOWER RECORDS限定リリースという手法は初めてで、どうなるか未知数ではあったのですが、京都や大阪、東京などでも視聴機展開してもらえるなど嬉しいことが多くありました。店舗に足を運んでくれた周りの人たちも、それを一緒に喜んでくれたり、購入してくれた方がジャケや盤をTwitterにあげてくれたりと、本当に嬉しい反応が多かったので、僕たちの音楽を聴いてくれている人たちと一緒に今回のミニ・アルバム・リリースに向けてテンションを上げていけたと思います。また、2曲目に収録している"境界線"は初のリリース作品である『Nostalgic four past and Cigarette end』よりリテイク収録したものなので、前作を聴いていた人が聴き比べることができたり、新しく僕たちの過去に触れてもらえたことも大きかったです。

-現在公開されている「グッドバイ」のライヴ映像で寺田康治(Vo/Gt)さんがZAZEN BOYSのTシャツを着ていますが、ZAZEN BOYSから影響は受けているのでしょうか?また、他にも影響を受けたアーティストがいらっしゃいましたら教えてください。

川本:質問にある通り寺田や他のメンバーもZAZEN BOYSやNUMBER GIRLからも影響を受けています。他に影響を受けたバンドはメンバーそれぞれ数多くありますが、それらから幾つか挙げるとlovitt records周辺のバンドやMICHAEL SCHENKER GROUP、ASIAN KUNG-FU GENERATIONなどです。

-では、今作についてお伺いしたいと思います。ミニ・アルバム『サヨナラのわけ』、リリースおめでとうございます。リリースされるにあたって今どのような気持ちですか?

川本:ありがとうございます! 音源の構想自体はFURTHER PLATONICS recordsからリリースするとは思っていない時期でした。そんな中、処女作『Nostalgic four past and Cigarette end』のリリース元となった3rd recordsとFURTHER PLATONICSが合併したことにより急にリリースが決まりました。にもかかわらず芹澤さんと河野さんが快く力を貸してくれたりおめでとうと素直に熱い言葉を掛けてくれたので、嬉しい反面非常に気が引き締まっています。僕らのリリースや活動によってFURTHER PLATONICS recordsにもさらなる意外性や新たな一面が生まれると嬉しいです。

-今作を聴かせていただきましたが、最初から最後まで一貫して激情溢れるエモーショナルな作品だなと思いました。今作はコンセプトやテーマを持って制作されましたか?

川本:僕たちは基本的にレコーディング前以外は常に曲を作っています。前はこの曲を作ったから次はこういう曲を作ろう、次はこういうのを作りたい、と作りたいものをどんどん作っています。それを音源に纏め上げるという形が多いので1つのコンセプトのもとに制作したという訳ではありませんが、1曲作るごとに1歩先へ行こうとしているので一貫性もありながらそれぞれの曲のアプローチやフレーズ等には違いが出ていると感じます。

-そんなエモーショナルな楽曲群はどのようなものにインスピレーションを受けて制作されたのでしょうか?また、どなたがメインで楽曲制作をされていますか?

川本:楽曲制作のメインは寺田康治で、使いたいギター・フレーズやドラム・フレーズなどから制作を始めていきます。制作時に受けているインスピレーションは曲ごとに違いますが、サウンドに関していえばそのときどきに感動した音楽からくることが多いです。歌詞は日々の苦悩や喜び、淋しさなどの感情から来ています。個人的には、寺田自身の心境や置かれた環境から書き上げた詩の意味をたわいない会話の中から見付け出し、少しでも僕が知り得ない感情を共有することで今のツイン・ヴォーカルを確立させられたと思っています。元々は自分もヴォーカルだし作詞しなきゃなと思っていたのですが、このやり方になってから僕にとってかなりのインスピレーションを受け、これまでになかった音楽の解釈に繋がっています。

-楽曲に込められた迸る熱がライヴでは特に映えるのではないかと思います。ライヴで演奏することを意識して制作しているのでしょうか?

川本:ライヴでの演奏は意識していますが、同時に音源になった時のことも意識しています。例えばヘッドホンで聞いた時の音響効果であったりをイメージしながらアレンジしていき、最終的に特に気になる曲はプリプロを行い確認、リアレンジをしています。