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INTERVIEW

Overseas

KLAXONS

2014年06月号掲載

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Member:Simon Taylor-Davis (Vo/Gt)

Interviewer:山口 智男

エレクトロかつダンサブルなロックという、現在誰もが当たり前のように聴いているサウンドは、KLAXONSがいなければ、ここまで大きなトレンドにはならなかっただろう。2000年代後半、ニュー・レイヴなるブームを巻きこした先駆者がシーンにカム・バック。4年ぶりとなるニュー・アルバム『Love Frequency』をリリースする。"踊れるロック"の先駆者が改めてダンス・ミュージックに取り組んだ意欲作。この4年間、ツアーとアルバム作りに全精力を注いできたにもかかわらず、カム・バックと言われるのはウンザリだというフロントマン、Simon Taylor-Davisが新作について語る。

-前作から4年ぶりとなる新作『Love Frequency』のリリースを控えた現在の心境をまず聞かせてください。

発売前のこの時期はいつもワクワクするよ。今は次のシングル「Show Me A Miracle」のビデオができあがるのを待っているところなんだ。いろいろ人とコラボレートしてビデオを作るこういう時期は楽しいね。他の人の、僕たちの音楽に対する解釈の仕方を垣間見ることができるから。自分たちが時間をかけて、いろいろなことを考えながら作ったものに、他の人が全く斬新な解釈をするのはとてもおもしろいよ。来週からUKをツアーするんだ。キャパが100~200人の、本当に密な感じのクラブばかり回るんだよ。ここ数週間はヨーロッパ......フランスやドイツやオランダを回ってきた。ようやくライヴ活動を再開できて嬉しいね。

-早速ファンの反応を目の当たりにしているんですね。

うん。今回のアルバムはかなりエレクトロニックな作り方をしているんだ。スタジオで作りこんだアルバムといった感じでね。だからメンバーが本格的に一緒にプレイするのはツアーが初めてみたいなものなんだ。今はライヴでの再現方法を探りながらプレイしている感じで、ライヴでどんな感じになるのか、様子を見ているところなんだ。とても楽しいよ。

-3作目のアルバムの制作は2012年1月には始まっていたそうですね。そこからリリースまでに、なぜ時間がかかってしまったんでしょうか? 新作はレーベルを移籍してのリリースですが、レーベル移籍も関係ありますか?

2010年から2011年の終わりまでずっとツアーしていたからね。2011年の終わりにはデモを作りはじめていたけど。アルバムが完成したのは去年の夏。制作に1年半くらいかかった感じかな。でも、僕たちにとってはそんなに長くかかった実感はないんだ。今とても思うのが、カルチャー的にもあまり長い間、インターヴァルを作るわけにはいかないってことだね。カルチャーはものすごいペースで加速している。僕たちはツアー後に数週間休みを取って、すぐに今回の制作に取り組みはじめたんだ。"ずいぶん長い間シーンから離れていましたね"なんて言われると、ちょっとうんざりしてしまうよ。その間ずっと今回のアルバムに取り組んでいたんだからね。オフなんてなかったも同然だよ。制作中も途中に休みを挟むなんてこと一切なしに、ずっと取り組んでいた。今回は、さっきも言ったようにエレクトロニックなアルバムで、今まで作ったことのないタイプのアルバムだった。だから僕たちにとっては最初からやり直しているような感じだったんだ。ProToolsやMIDIなんかを学びながら進めてね。そういうエレクトロニック・ミュージックを作るのに欠かせないものについて一から学んでいったんだ。シンセサイザーで曲を作る方法を知らなかったからね。そんな訳で、今回の過程の大きな部分を、エレクトロニック・ミュージックの作り方を学ぶことに費やしたんだ。僕にとっては、2枚のアルバムの間の時期は、バンドとしても個人としてもものすごくたくさんのことを学んだ期間になったよ。

-ということは、レーベル移籍はあまり大きな理由ではなさそうですね。むしろ勤勉さが理由というか。

そうだね。まあ、レーベル移籍も多少時間はかかるものだけど。ポリドールとの契約が終わった頃に、ソニーにアプローチされたんだ。だから移籍自体はシンプルだったけど、当時はまだツアー中だったからね。ノン・ストップで2年間ツアーしていたんだ。

-レコード会社からの情報によると、1作目のアルバム=未来、2作目=過去、そして3作目となる今回=現在をテーマにした3部作の完結編とのことですが、3部作のコンセプトを改めて教えてもらってもいいでしょうか? 1作目を作った時から3部作という構想はあったんですか?

うーん......あったかもしれない。というか、馬鹿げたジョークみたいな感じで言っていたような気がするな。2006年当時に言っていたことがそんなに真に受けられるとは思っていなかったよ(笑)。だから3部作と言われてもあまりピンとこないんだ。

-でも新作は現在をテーマにしているんですよね?

かもね。確かに『Myths OF The Near Future』は未来だったし、『Surfing The Void』も過去だったかもしれない。でも、ちょっと混乱しているんだ。正直、今回のはちょっとわからない。