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INTERVIEW

Japanese

downy

2014年04月号掲載

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Member:青木 ロビン (Vo/Gt)

Interviewer:沖 さやこ

-リミックス・アルバムにはTrack.8「 」でzezecoがリミックス参加しています。

zezeco名義だけどリミックスをしたのは1人で、僕は"こうしたほうがいい"というプロデューサー的な立ち回りで今回はやらせてもらって。downyのはリズムがないんで、シンプルに"リズムつけて"っていう感じでしたね。丁度中間に位置する曲になりそうだから、前半が第1部、後半が第2部になるようなクッションとしての流れを作ってほしいと頼みました。曲順だったりなんだったり、いちいちFragmentに相談しました。最初は曲順も5枚目のアルバム通りにしようというアイディアもあったんですけど、みんなのリミックスが上がってきたのを聴いて、アルバムとして通して聴けるようにしたかったし、みんなの個性が発揮できるポジションはあるはずだなと思って、いろいろ組み替えてこの形になって。後ろに行ったら失礼とかもあるかもしれないから、それもFragmentに"どう思う?"って聞いたら"このままがいちばんいいと思います"と言ってくれて。そういうところも相談しながら作っていったので、やっぱりFragmentがいてくれて心強かったですね。

-やはり今までご自分たちのアルバムを作るのとはまったく違う観点での作業だった。

いやあ、まったく違いますね。リミックスはお任せですから、実際変なものが上がってきたら......という恐怖も勿論ありました。でも幸いそんな人は全然いなくて。ぶっ壊してぶっ飛んで、個性が出ていて、望んでたリミックス・アルバムが出来たと思っています。

-実際ご自分たちが制作された音楽がぶっ壊されるのはどういう感覚なのでしょうか?

出来上がったリミックスを聴くと"こういうやりかたもあるんだー"みたいな感じで、驚きしかないですね。原曲とは違った心地よいものになっていたり。僕らはあくまでバンドなので、"こんな表現をしてみたい"と頭で思っていても、できないことがあるんで、それを昇華してくれた感じはありますね。downyは四つ打ちはやらないんですが、人がやってくれるとね。"あ、やっぱ四つ打ち合うね"なんて(笑)。

-(笑)

あとはやっぱりdownyは歌ものなので、ちゃんと歌わなきゃいけないんですよね。サンプリングみたいなヴォーカルを入れているバンドもいるけれど、僕らはきっちり歌ったものをミックスして出すんですけど、それをリミックスでサンプリングしてもらうとかっこいいなと思うし。僕自分の声が好きじゃないんですけど、これだけ加工してこれだけしつこくループされたら面白いなと思うし(笑)。downyではできないことをやってもらったという感覚はあって。

-downyにとってはタブーなものが実現できた。

downyという母体ではお客さんを含めて納得しないというか、"それは違う"ってなっちゃうんですよね。"なんか違うね"で終わるというか。だからそれ以上突き詰めたこともないんです。だから今回は人を通してではあるけれど、やってもらって"そうそうそう、こういうのやりたかったんだよ~"と(笑)、ちょっとすっきりした感覚もありますね。

-他者が再構築したdownyの曲を聴いて、改めて感じたdownyの特色などはありますか?

downyの音楽は小難しく聴こうと思ったらいくらでも小難しく聴こえる音楽だと思うんですよ。でも僕らはすべての部類においてポップだと思っていて。変拍子と言っちゃうと変拍子に聴こえるけれど、縦にもノれるし。やっぱり僕らはポップだな、と僕は思いましたね。やっぱりリミックスする人たちは、何か耳に残るものをクローズ・アップしますよね。その部分がよりポップだなと思いました。downyはリズムが独特なので、やっぱりリミキサー陣は難しかったって言ってましたね。サンプリングがやりやすいように(拍子を)4にしたりと、結構がつがつ手を入れていただいて、愛を感じました。

-Geskiaさんの「春と修羅」のリミックスは、原曲を比較しても同じ曲とは思えないレベルで壊されていますよね。

でも素材は原曲にあるものしか使ってないんですよね。これがリミックスの面白さですし、そういうものもリスナーに伝えていけたらいいなと思います。あとは作ることに興味を持ってもらったらいいなと思います。