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INTERVIEW

Japanese

映画で見た少女

 

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Member:井出 和幸(Vo/Gt) 谷 浩太朗(Gt) 奥居 俊平(Ba)

Interviewer:沖 さやこ

-音で世界観を構築しているバンドだと感じました。芯がありつつも、抽象的な淡さが感じられたので、映画で言えば洋画ではなく邦画的なのでは。

谷:音が大きいだけでオルタナだと思われるのが嫌で、歌やフレーズに負けない表現を音でもできればいいと思ってやっていたので、そう言っていただけて嬉しいです。

奥居:たしかに、映画で例えたら邦画っぽいかもしれませんね。

井出:個人的には映画は洋画の方が好きですが(笑)、そうかもしれませんね。歌詞が全部日本語であったりしますし。一貫性がありつつも常に変化するようなバンドでいたいですね。

-映画で見た少女はアレンジが非常に重要なポイントだと思いますが、どのように構築なさるのでしょうか。

奥居:曲によっていろいろあるんですけど、基本的には、井出くんが曲を作ってきて、そこで全員で各々のおもうようにやって、最後に曲全体のバランスを見て削ぎ落としていく感じです。

井出:曲は僕がギターと歌とある程度の構成を作ってスタジオに持っていって"こんな感じだからよろしく"みたいな感じでやってます。この時にどういう歌詞にしているとかこういう曲にしたいとかはあんまりメンバーに言わないですね。他のメンバーが各々考えたフレーズとか捉え方で作ってもらって僕が考えてもいなかったようなものになるのが楽しいので、アレンジはあえてそうしています。ただ最終的な決定権は全部僕が持ってます(笑)。

谷:アイディアを出して試しての繰り返しですね。

-音に伴う言葉の作用は、どういうバランスを取ってらっしゃいますか?

井出:基本的には歌メロをすごく大事にしているので、その中で絶対に歌いたい言葉を決めていっています。"詩"を書いているわけではなく、あくまで"歌詞"を書いているというのは意識しているので、音ありきで考えていますね。そのほうが歌うときに言葉が際立つと思うので。ただその中に物語はちゃんと考えて作って"詩"として見ても楽しめるようにはしてます。

-歌は全て日本語詞で、曲名やバンド名も日本語ですが、日本語に対する思い入れなどがお強いのでしょうか?

井出:歌詞に関しては絶対に日本語のみで作りたいですね。ただメロディの響きもありますし、英語を織り交ぜても面白いとは思いますけど、今のところそれをやる気はないです。ただ常にいいと思うことをやっていきたいので、1年後は全部英語詞でやっている可能性もありますね(笑)。曲名については特にこだわりはなく、今回のアルバムの曲はたまたま全部日本語の曲名になっただけですね。それでも曲名の9割は日本語ですが。

-どの曲も相反するものを同居させているような印象がありましたが、そこは自覚的に取り入れてらっしゃる部分でしょうか?

井出:曲は結構意識しています。僕ら結構大きい音でライヴをするんですけど、それでずっとやっていてもそれは大きい音ではなくなってしまうので、すごく静かな小さい音の部分を作ったりして反するものを相互させてます。人によるとは思いますが、すごく大きい音も小さく聴こえたり、小さい音がものすごく大きく聴こえると思っているので。歌詞に関しては"生と死"とか"希望と絶望"みたいなものを常に意識しています。これらは真逆だと思われてますが、これも僕はどっちも同じようなものだと思うので。