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INTERVIEW

Overseas

KODALINE

 

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Member:Mark Prendergast (Gt)

Interviewer:天野 史彬


-Track.2「All I Want」では、日々の中で直面する喪失感のようなものも歌われていると思います。KODALINEの音楽には、何かを求めることと何かを失うことが平等に描かれていると思うのですが、求めること/失うこと、喜び/悲しみ、そういった反面的なモチーフが歌詞の中に出てくるのは、どうしてだと思いますか?

すべてのことの意味を理解しようとしているだけなんだ。本当のことを歌で伝えたいだけ。心の中にある感情を頭で理解するために曲を作っているからこそ、人間が何かを求めて、失う時の気持ちをそのまま表している。だけど、どんなことがあってもポジティヴでいる方が楽なんだよね。だから、そのポジティヴな部分は常に歌詞に入れたいと思ってるんだ。つまり、希望を持つことだね。僕たちの曲は悲しい曲が多いけど、希望に満ちてもいるから、落ち込んでいるだけじゃないんだ。

-Track.4「High Hopes」では過去の輝きに思いを馳せ、対してTrack.5「Brand New Day」では未来を望むなど、このアルバムには過去や未来といった、時の流れを描いた曲が多いように思います。過去や未来を描くのは、むしろ現在を深く見つめているからこそであるとも思うのですが、KODALINEが過去/現在/未来といった“時の流れ”を歌うのは、どうしてだと思いますか?

人生は短いから、やりたいことをやって、後悔しないことが1番いいんだ。過去にばかり生きて前に進めないなら、もっと先を見ればいい。時間は確実に流れているけど、それに囚われる必要はないと思うんだ。それで時のことを取り上げている。

-「High Hopes」は、高らかに希望を歌った、とてもアンセミックな曲だと思います。このように前向きな意思を声高らかに歌うことは、今の時代に対して、どのような意味を持ちえると思いますか?

「High Hopes」を作った時、僕はどん底だった。凄く落ち込んでいて、そこから抜け出さないといけないと思った。それで希望を持てばなんとでもなるって歌いたくなったんだ。自分を信じて、人生を良くしようと思えば楽になるんだってね。人がこの曲を聴いてハッピーになれるんだったら、それは成功していると思う。悩みなんてすぐに消えたりしないけど、気分が高まればそんなに悪くないって思えるから、この曲を作ったんだ。

-アルバム最後を飾る「Way Back When」を聴くと、とても若いロック・バンドとは思えない老成した印象を受けるのですが、同時に、この曲で描かれているような未来のために今を目一杯楽しもうというメッセージも感じます。この曲に込めた真意を教えてください。

この曲はギター・プレイヤーが作った唯一の曲なんだ。友情や大人になることを歌ってる。僕たちは今でも大人になっている途中の段階だと思うから、楽しく成長して、過去を振り返りながら、次のステップに行けばいいというメッセージなんだ。

-今回のアルバム・タイトルは『In A Perfect World』ですが、先の質問でも言ったように、アルバムの中に描かれているのは、等身大の私たちの日常であり、そこには、決して満たされない思いや孤独感、喪失感のような感情も含まれていると思います。そう考えると、このタイトルは皮肉のようにも、願望のようにも、本音のようにも受け取れるのですが、このアルバム・タイトルに込めた意味を教えてください。

完璧って存在しないと思っているんだ。音楽では完璧を作り出せると思うけど、実際の生活の中では、みんな苦しんだり、ネガティヴになったりする。そんな時の手助けとして、僕らの音楽があればいいと思う。孤独も喪失も人間だから経験するし、感じて当たり前だけど、それにめげないで完璧な世界だと思えばそうなっていくってことかな。

-わかりました。KODALINEはアルバム・リリース前から既に大きな注目を集めていますが、このアルバムを完成させた今、今後どのようなバンドになっていきたいと思いますか?

今でもバンドとして、人間として成長しているんだ。いろんな人と出会って、新しい経験をして、これからもっと大きな人間になっていけると思うよ。今は、訪れた街、そのすべての街について歌詞を書くようにしているんだ。それも日記として、記録として、経験を書き下ろしたいからなんだよね。バンドとしてこれからももっといい曲を作って、もっといろんな街に行って、たくさんの人と会いたいと思う。それが目標だな。次に行く街はナッシュビルだから、またいろいろ書けると思うよ。